私たちの世代(60歳代以降)は、人生のステージが見えていた。社会が3つのステージを用意して受け入れてくれた。学校での教育ステージ、会社での仕事ステージ、定年退職後の引退ステージである。年齢を聞けばその人の人生ステージが想像できる。2000年以降、今までに経験したことがない変化が私達の生活に起きている。今までの常識からかけ離れた現象が多い。
社会が不安定になってきているだけでなくグローバルで異常気象や災害が多発している。安定していた国々で政治面で不安定が生まれている。既存の仕組みが大衆のニーズを満たしきれないようになっている。現在の仕組みを抜本的に変える変化が私達の生活の中から生まれてきている。
少子高齢化のインパクト(2060年には日本の人口の40%が65歳以上になると予想されている)
日本は、長寿国である。高齢者人口が年々増加している。その社会的負担は今後更に増えて行く。今のままの生活は成り立たないのは誰もが理解できる。年金だけで生活を賄えると思って生活を続けることはもう出来ない。生活費を稼げる健康と身体があるならば、今からお金稼ぎが出来る仕組みを構築するのがシニアの命題である。
2016年現在、100歳以上の人口が約6万5000人いると言われる。平均寿命も80歳以上である。医療も進み生活環境も改善されている日本は、元気な老人で構成されてしまう。100歳という寿命が夢ではなくなった。私は61歳であるが運が良ければ100歳まで生きれるかもしれない。仮に生きられるとしたら、今から100歳までの39年間をどのような生活を送れば良いのだろうか。
私の人生(61年間)を振り返ると生まれて大学を卒業するまで学校生活というステージがあり、その次に会社に就職して仕事をするというステージに変わる。51歳の時に会社を設立して独立し今日に至る。私の同僚たちは、既に定年退職をしている。転職したもの、私と同じように起業したもの、どちらかの選択をして生活をしている。
老後の生活時間が寿命の伸びで多くなる。60歳を過ぎると多くの人が人生の羅針盤(用意された見取り図)を失う。自分の人生を白紙に描きながら生活をすることになる。同世代の者と類似の生活はしなくなる。自分が求める老後の生活をすることになる。隣百姓の人生はできなくなる。これに大きな社会の変化が加わる。
寿命が長くなり少子高齢化が進むと今までの社会制度が成り立たなくなる。高齢者たちは、社会復帰を求められそのための再教育(新しいスキルトレーニングなど)が政府、民間レベルで行われ始めるだろう。労働力の絶対的な不足である。政府は、年金財政の危機を回避させるために年金支給の年齢を確実に引き上げる。高齢者たちは、生活防衛のために仕事を探し、労働を続けなければならなくなる。
そんな高齢者の姿を見ている若者たちは、人生100年の生活設計を考え始める。これからの社会はグローバルレベルで今までの常識、価値観、社会構造や通念を破壊して行く。終身雇用制度が過去のものになって一つの会社にいられない社会が生まれている中で若者たちは、より保守的になる者から新しい人生に挑戦する者と別れる。将来に不安を抱えている若者が増えているからだ。
若者たちは、私達以上に安定した社会で生活を築けるという見通しが見えていない。
大きな変化の中では、私達世代が考えもしなかったライフスタイルを送る、送っている者が増える。私の知人、50歳代、は、アフィリエイトで会社を経営している。一人社長だ。インターネットでお客を特定サイトの製品やサービスにつなげる仕事である。成功報酬型の仕事であるので特別なスキルが求められる。誰でも始められるがそれで生活できるだけの売上を上げるのはほんの一握りの者だけだ。
古い職業が消えていき、新しい職業が生まれてきている。その時代のニーズを反映した職業だ。それらの職業は、特別なスキルを要求する。今まで学校で学んだ知識では役に立たない。自分で試行錯誤しながら仕事のスキルを身に付けて行くしかない。
高齢者は、今の時代の変化について行くための再教育が必須になる。自分で自分をリ・クリエーション(Re-Creation)できればそれが一番良いのだが、仕事から離れた高齢者にはそれが出来ない。ただ、自分の死期がいつやってくるのかを待っているだけだろう。
でも、
自分の死期は昔と違って早く来ない。待たされている時間が長くなるのだ。与えられた時間をもっと楽しく有効に使いたいと思う高齢者が増える。高齢者は、今から人生100歳の生活設計を考えるべきだ。待ちの生活よりも攻めの生活を設計することで第二第三の新しい人生キャリアを築ける。
死ぬまで働ける自分だけの仕事を模索する活動を今から行うべきだ! 働きながら、新しい社会環境に適応する生活を実践する。人生100歳の生活設計を考えたい人は、ぜひ、この本を読んでもらいたい。
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