外に出るシニアたちはどこに行く

70歳を過ぎると本格的な老後の生活、働かない自由な時間の世界に入る人が自然と増える。なぜか、この年齢になると同窓会が増える。同窓会で皆が言うことは暇、暇で行く所がない

健康のために医者から毎日外出をしなさいと言われているシニア。仕事場に行く必要がないシニアにとって外出したくても行く場所が思いつかない。仕方なく電車に乗って街中に出ていく。到着した駅から真っ先に向かう場所はカフェ。カフェでコーヒーを飲みながらどこに行こうかと考える。

カフェを朝の出発点としてシニアたちはどこに足を向けるのだろうか。

カフェにいるシニアは何をしているのか。新聞、雑誌、スマホ、文庫本を持ってきて遊んでいる。滞在時間は1時間から2時間ぐらい。私のようにインターネットの仕事をしているシニアならば、午前9時に来て正午にカフェを出る。横浜駅ジョイナス地下街にあるドトールコーヒー店、午前9時過ぎに通るとシニアたちで溢れている。

ドトールコーヒーのコーヒーは美味しい上に安い。店内は狭いが我慢できる。節約思考のシニアに好まれるカフェである。もっと身近で安い珈琲店はマクドナルドである。ドトールコーヒーよりも安い。午前中は暇なシニアたちの居場所になる。

カフェでお金を使いたくないシニアは自宅でコーヒーを用意して近くの図書館まで持参する。飲食が可能な図書館が増えてきている。シニアはとにかく朝行く所としてカフェや図書館を目指す。

外に出るシニアたち

シニア、高齢者、老人夫婦という区分に分類される年寄りを町中で見かける機会が多くなったというよりは、日常の風景になっている。定年退職後、引退後、時間がある。自宅にいられない人は、外に出るしかない。公園に行く人もいるが、人寂しい。どうしても街中に出て行く。

元気なシニアが多くなったので出勤時間前、ランチ時間帯、帰宅時間帯を除きカフェには元気なシニアが暇をつぶしている。男性シニアは、カフェ(ドトール、シャノーアール、プロント、スターバックスなど)で席を温めている。シニア女性は、デパートである

街中にはシニアの暇つぶしを手助けする環境があるが、お金がかかる場所が多い。漫画喫茶、カラオケ、インターネットカフェなど。

健康意識が強いシニアは、午前中、近くのスポーツセンターに行き、軽い筋トレ体操教室や健康体操教室に参加する。スポーツセンターが65歳以上の高齢者の社交場になっている。この変化はこの数年の出来事。10年前にはあり得なかった。

介護施設にも新しい流れが生まれている。今までの老人ホームや介護施設は、内に閉じこもって老人同士が触れ合う活動が多かった。今は、どんどん外に出ていくプログラムが施行されている。近くのレストランやカフェでランチをしたり、お茶とケーキを食べたりする。所謂、老人たちのための「お食事会」である。

外に出て普通の人と同じ生活を体験させる事を奨励しているようだ。介護ヘルパーと協力的なレストランやカフェの支援があるから出来るのだが。以前は、老人たちを社会の片隅に追いやって目に触れないような風潮があった。今は、普通の人たちと同じような生活を送れるように介護環境が変わって来ている。

大きな社会の変化があるが、気楽に立ち寄って暇をつぶす高齢者の居場所が少ない!

自宅以外に気楽に立ち寄れてお喋り相手や遊びができる場所。あそこに行けば、何か面白い事が楽しめるという高齢者向けの居場所。共通の居場所がないために高齢者は孤立してしまう。公園で一人静かにベンチに座っている老人。図書館で居眠りをしている高齢者。デパートの休憩場所。カフェ。お一人様と言った感じだ。

横浜駅西口のビル、NewManには足を休める場所がたくさんある。それらの場所に座って人の出入りを眺めたり、スマホを見たりしているシニアが目立ってきた。でも、長くはいられない。飽きが来る。こんな状態になるシニアに必要なことはこれである。

  1. 毎日ルーチンでやるべき事を探す
  2. やるべきことが見つかれば、それをやる場所も決まる
  3. 生活に変化をもたらすためにちょっとづつ新しい事を追加していく

自分の生活のリズムをいち早く組み立てることで暇から逃れられる。

生活のリズムの作り方サンプル

  1. 図書館:週2回午前中に雑誌や新聞を読みに行く
  2. スポーツセンター:週2回午前中に筋トレや健康体操教室に行く
  3. ショッピングモール:暇な午後にウインドウショッピングをしながら歩き回る
  4. カフェ:週1回午前中にカフェでコーヒーを楽しむ
  5. 公園:土日のどちらかを公園散歩日にする

5つの選択肢をうまく組み合わせて1週間の時間の使い方を作る。やりながら自分にあう生活のリズムを作り出す。