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老人が老衰になるとき

義母の様態がおかしいという電話を義父から頂いた。この2,3日間食事を取れないという。水分は取っているが、栄養を取る食事を取らないという。義母が転倒してから6か月が経過した。転倒して背中を圧迫骨折したのだが、その治療は続いている。骨折は治ってきているのだが、介護ベッドの生活が半年続いたため足の筋肉がかなり衰えてふくらはぎが骨と皮のようになっている。

この1か月の間に足首あたりがむくんできている。ベッドでの生活が長くなり、足を動かしていないため足首にむくみが生まれたのだ。義母は、これと言った病気になっていない。自分の足で動けないため、介護ベッド生活が続いているだけだ。

老衰について考える

「楽な最期」とは枯れるように逝くこと

■人が自然に亡くなる過程

人は、亡くなる前に食べられなくなることにより、脱水状態となり、徐々に眠くなる時間が増えて、ADL(日常生活動作)が低下していきます。これは、子どもの成長と逆と考えればわかりやすいでしょう。生まれたばかりの子供どもは自分で寝返りを打つこともできません。介護保険で言えば要介護5ですね。これが次第に食事量が増えていき、起きている時間が長くなる。成長と共に介護度が減っていくわけです。

人間の終末期はこの逆です。なぜ、亡くなる前に食べられなくなるかというと、水分を体内で処理できなくなるからです。このような状態で強制的に水分や栄養を取り入れていくと、身体がむくんだり、腹水がたまったり、痰がたまったりとかえって本人をしんどくさせてしまうのです。

 ですから、私は「身体で処理できなくなったら、できるだけ脱水状態にして自然に看ていくのが最期を楽にする方法ですよ」と説明しています。死は病気ではないので、身体の状態にあったちょうどよい傾眠、ADL、そして食事があれば。呼吸も穏やかに最期を迎えることができると考えています。(引用先:医療法人ゆうの森 最新看取り事情

まさに上記で説明されている状態が私の義母である。

  1. 食事を取らなくなった。
  2. 足がむくみ始めた。
  3. 起きている時間が短くなった。

85歳である。転倒するまでは、義母の老衰が発症していたとは思えなかった。以前から食事の量が少なかったからだ。歩く事もできた。傍から見て確かに体が弱ってきている歩き方をしていたのを覚えている。老犬が散歩しているような歩き方だ。

今回の転倒による介護ベッド生活は、本格的な老衰状態に入るきっかけになったのではと思っている。この半年間、1日3回の介護ヘルパー、週4回のデイサービス、週1回のリハビリなどをやってきたが、体は回復してきていない。体力と食欲が半年前と比較して減退している。

今の状態が続くようならば、老衰による死は必ずやってくる。人間誰しもいつかは死を迎える。それが早いか、遅いかの違いだ。義母の場合は、85歳という長寿の末今の体がもう限界であるというサインを出してきているのだろう。

足にむくみが出始めたのは、体が水分を処理できなくなったことのサインだろう。自分で体を動かす日常活動がベッドの上で出来ていれば、筋肉が水分を血液とともに心臓まで運びその過程で水分を処理してくれる。その機能が徐々に低下してきているため、足のむくみが日常化してきたのだと思う。

子供や若い人であれば、ベッド生活が続いても食欲さえあれば体はどんどん回復していく。生命力というか、生命エネルギーが大きいため、自然と体を回復させる治癒能力が働く。老人の場合は、すべてがマイナスに働く。体が食べ物を受け付けない事で体力が落ち、体を動かせなくなり、エネルギーを維持するために睡眠を多く取るようになる。

私の目から見ても義母の状態は、奇跡が起こらない限り元の体に戻れるとは思えない。体が衰えるにつれて気力も衰えて来ている。エネルギーの元である食事が満足に取れていない事が老衰を早めている。

91歳の義父も妻が危ういという感覚があるらしい。骨と皮だけの足を見て、食事がまともに取れなければ、老衰になると分かっているからだ。私たち夫婦は、義母よりも義父の事が心配になっている。義母が老衰で他界するのは、時間の問題であると理解している。まだ、普通の生活が出来ている義父一人で今後生きて行けるかどうかだ。

住み慣れた自宅を離れて老人ホームで生活を始められるかどうか。今月、来月は、義父と一緒に最悪の事態を考えてどのような生活を義父がするべきかを決めなければならない。最愛の伴侶を失うインパクトが、義父にどう影響するかだ。

家内の両親の身に起きる事は、将来の私たち夫婦の身に起きる事でもある。

 

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