シニアの週末は平日と同じ、自由に使える時間で溢れている

組織の中で働く人たちには働く日と休む日がある。定年退職をしたシニアにはその区別がない。自分で日々の区別を作らねばならない。自由に自分の時間を使えるのは良いのだが、与えられた自由な時間が多過ぎると思っているシニアがほとんど。自分でビジネスをしていれば、世の中の動きに歩調を合わせる生活になるが毎日が日曜日のシニアにとっては世の中の動きに左右されない。

若者たちや働かざるを得ない人たちにとってみれば「毎日が日曜日」のシニアを羨ましがる。現実は羨ましがるような生活ではない。暇に殺される生活である。自由な時間を喜んでいるシニアは時間を使う目的がある生活をしている。そんなシニアは多くない。公共の図書館に昼間行って見ればそれが分かる。暇そうに新聞や雑誌を読みながら時間を潰している高齢者がなんと多い事か。

毎日が日曜日

自分の時間を自由に使える環境には週末と平日の区別がない。会社で働いていたり、学校に行っている人には週末と平日の区別が当たり前。働いていないシニアにとっては週末と平日の違いはテレビ番組の違いでしかない。

学校に行く必要がなくなる人、働く必要がない人は毎日が日曜日になる。時間は好きなように使える立場になる。65歳を過ぎて会社を卒業したシニアは週末と平日の区別を見失う。自分で時間の使い方を決めておかないと暇に殺される運命になる。

毎日が日曜日を有効に使う

会社を卒業したシニアにとって毎日が連休のような日々が続く。パートやアルバイトをしているシニアならば、仕事内容によっては連休があるが、多くは連休であっても仕事がある場合が多い。

会社員である子どもたち家族が実家に帰ってくる。そんな時は孫の顔が見れるので楽しい連休となる。シニアが連休を喜ぶ時は子どもたち家族や孫に会えるときではないか。

混雑を回避した外食や観光旅行が出来る

週末に外食をすると人気のお店はいつも人で並んでいる。そんな人気店に限って平日は待たずに入店が出来る。ランチならば、11時30分までに入店すれば確実に席に有り付ける。私たち夫婦は必ず平日にランチ外食をする。混まずに平日ランチ価格で外食が出来る。週末にはランチ価格がない場合が多い。外食は平日にすることがシニアの間で当たり前になっている。

年に3回ほど2泊3日の観光旅行に出かける。旅行は必ず日曜日から始まるようにしている。日曜日は観光客がホテルを出る確率が高く、空き室が増える。観光客で混んでいない状態で宿泊が出来る。観光地を訪問するにしても週末よりも平日のほうがゆったりと見学が出来る。

映画館に行くのは平日の午前中

私はSF映画が好きである。特にStar Trekの映画は全て見ている。人気が出る映画は必ず混む。そんな映画を快適にみるために平日の午前中に行くことにしている。待つことなく好きな席で映画を味わえる。映画館に来ている人たちを観察してみるとシニア層の人たちが多い。シニアにとって映画館は暇を潰す良き場所になる。

映画好きなシニアならば午前と午後に映画を1本ずつ見る。これが週末になると事前に予約をしておかないとできない。平日午前中の映画館は確実に空いている。予約なしで混まずに鑑賞できる。

アウトレット、ショッピングモール、美術館、人気の公園は平日に限る

シニアが暇つぶしに向かう場所にアウトレットやショッピングモールがある。知的なシニアは美術館や博物館に行く。自然をゆっくりと楽しみたい高齢者は平日に人気の公園に向かう。共通していることは人ゴミに会わない空間があることである。

時々夫婦でアウトレットにランチを兼ねてショッピングに出かける。ランチ時間帯であっても直ぐにレストランに入れる。アウトレット内は人影がないほど空いている。これでビジネスが成り立つのかと疑いたくなるほど人がいない。

鎌倉まで電車ですぐに行けるのでランチを食べに鎌倉まで出かけることがある。週末の鎌倉は観光客でいっぱい。とてもランチを楽しめない。平日であると観光客の数が三分の一ぐらいになる。寺院巡りも人ゴミに会わないで楽しめる。

時間に制約されない生活

やりたい事が沢山あるシニアにとって老後の生活は幸せである。自分のリズムでやりたい事に没頭できる。組織で働いている時は上司や同僚の目を気にしながら管理監督される環境でストレスを感じていた。自由になる時間も制約されていた。それが定年退職で会社を卒業すると無くなる。

私は自営業者として好きな仕事を自分のペースで行っている。50%を仕事に30%をジムで筋トレ、残りの時間を遊び時間にしている。自分で生活のリズムを作れる人ならば、時間に制約されない環境はプラスに働く。残りの人生で何か目的があれば自ずと暇な時間は無くなって行く。

刺激ある老後の生活を求めているシニアは社会とつながる活動を探すことである。探すときは優先順位を決めて何をやりたいかをリストする。それを一つずつやって行く。自宅でテレビ番組を見続ける生活をしていると受け身の余生になる。残りの人生を楽しむならば自発的に自分の体を動かす事をする必要がある。

シニアにとって自分の体を自発的に動かす事は健康寿命を延ばすことに通じる。健康でないと人生は楽しめない。70歳を過ぎたら自然と健康を害するリスクが増えてくる。予防策は活発に体を動かす活動をすることである。

結論

若い人たちは、自由な時間を持つシニアたちを羨ましがるかも知れないが、シニアは若者たちを羨ましがっている。若さがあるからやりたい事が出来る。老人にはそれが出来ない。シニアになると「ハレとケ」の生活を自発的に作らないと出来ない。若者たちの生活は社会がそれを作ってくれる。その点、楽である。

暇な時間が沢山ある生活は健康に悪い。時間を上手く使えるように生活のリズムを作らないと駄目である。シニアはそれを自分で作らないとつまらない余生を送ることになる。毎日が日曜日と感じたら、その特権を逆手に取って有効活用できることを考えて実行する。