51年ぶりの同窓会に行った。私が19歳のときに入学した学校の同窓会である。ランチコース4000円を東京駅近くにある新丸の内ビル七階の沢村で集まった同窓生九名と食べた。年齢は70歳から75歳の幅がある。皆老人になっていた。米国の大学に留学する前に2年間英語の専門学校で留学の準備をしていた。そこで一緒に英語を学んだ人たちとの同窓会である。
若い頃の面影を強く残している方、全く別人のようになってしまった方(女性が多い)、しばらくじっと見て若い頃の面影を見つけられる方など風貌はすごく変る。しばらく会話をし始めると自然とその当時の感覚が戻り始め、名前も思い出す。51年という長い年月が立ったので風貌が変わるのは当たり前である。
定年退職後70歳まで働き、完全にリタイアした方は私のように同窓会に参加する機会が増える。中学、高校、大学、各種専門学校で勉学を共にした方々が再会しようとコンタクトし始める。暇な時間が増えるのでそれが可能になる。
今月、私は2つの古き友との再会を楽しんだ。最初は米国大学 Western Washington Universityを同じ時期に卒業した女性との再会。彼女とその姉が訪日観光でやってきた。日系アメリカ人である。そして、昨日の英語学校の同窓会である。WWU卒業生とは45年ぶりの再会であった。
大学生時代は綺麗な日系アメリカン人女性であった。45年経過すると風貌がすごく変る。当然、相手から見て私の風貌もすごく変わっていたと思う。ひと目で彼女であると認識できないほどイメージが変わっていた。再会の待ち合わせ場所のカフェを教えていたので日本人でない女性がカフェに入ってきた時に彼女に違いないと思い、話しかけた。
Are you Sandra from WWU? Long time no see, Sandra! 45 years since then.
人生の終盤に向かっている老人同士、風貌は変われども一緒に時を過ごした頃の感覚で話が展開する。
目次
皆、老人になった!
20歳代からジャンプして70歳前後の人に変わる。昔の面影を探して本人を記憶中から見つけ出す。黒髪から白髪、シワの多い顔、体型が崩れた肉体、痩せていたり、太っていたりしている。共通しているのは皆老人になっていることだけ。
女性は苗字が結婚で変わり、男性以上に風貌が変わる。若い頃の顔と比較できないほど変わっていた。
75歳を過ぎている人は確実に足の筋力不足に陥っている
私よりも年上の同窓生に体の調子を尋ねた。72歳と75歳の方は足の筋力が弱ってきたと話してくれた。元気な方はまだ現役で働いている方か、定期的に運動をしている方だけであった。一般的に70歳を過ぎると急激に体の筋肉量が減って行くと言われる。足の不調を話す方は自宅で生活をしている方がほとんど。外出は自動車という感じであった。
生活習慣の中に足や体を積極的に動かす活動がない。口では自宅でスクワットや散歩をやっていると言っているが、その効果が足の筋肉に出てきていない。多分、運動習慣が身についていないため、思い出したようにスクワットをしているのかもしれない。
散歩はやらないよりもよいが、筋肉量を増やさない。散歩を続けていても確実に足の筋肉は衰えていく。それを自覚していない方が多い。72歳の同窓生で会津若松に住んで林業や農業をしている方がいる。彼はとても72歳に見えなかった。60歳前後の年齢の体と顔をしていた。毎日草刈りや野菜作りをして体を動かしている。肉体労働は体を若くする。
会社員生活を定年で辞めて何もしなくなる生活に入った方は確実に体力が落ちている。毎日体を積極的に動かす生活習慣を身に着けている人は年齢以上に老いていかない。同窓会で元気な方がいたら、どのような生活をしているかを聞いてみると良い。私が言っていることは真実であることがわかるはず。
72歳でも60歳代に見える人がいる
同窓会は会う人の今の生活環境を顔や体に出して発見し合う場になる。若い風貌、年齢以上に老いた風貌、本当に信じられないほど違いが出る。今の生活環境が老人の体や顔に出る。暇で自宅で生活する時間が多い方とまだ働いている人では活力面での印象が違う。70歳代の生活習慣は急には変えられないのでその結果として体や顔に老化として出てくる。
私は筋トレを週2回10年以上続けている。それが生活習慣の中に取り込まれている。同窓生が私の体を見て年齢の割に体格が良いと言ってくれた。筋トレを続けているとその効果が体や顔に自然と出てくる。体と顔は今の私の生活習慣を表している。
人生は自分の生活習慣の積み重ね。暇で自宅で何もしていない生活を続けると肉体も精神も老化で侵される。75歳を迎える前に足の筋力不足で歩行障害を経験する人が増える。
リタイアして自宅で何もしていない人が多い
会社員生活が長い人は65歳以降仕事を辞める人がいる。70歳まで働き続ける人もいるが、多くは70歳を迎える前に仕事からリタイアする。リタイア後の生活を計画していない人が思いもよらず多いのに驚く。自宅でのんびりと生活をするというイメージでリタイアしてしまっている。具体的な計画がない。そのため、1年間は今までやれなかったことをやって楽しむのだが、2年目から暇で困る。
「お前、今何をしている?」と聞くと、何しもしていないという返答が来る。リタイアした人は目的を持った生活をしていかないと老化がどんどん進み、認知症に陥りやすい。多くの同窓生はそれが分かっているのだが、何をやったら良いか見つけられずに時間だけが過ぎていく。年金だけで生活ができない方は70歳以降はアルバイトを続けている。
年金では生活ができない人がアルバイトをしている
色々な事情で年金をできなかった人や年金期間が短かった人がいる。65歳を過ぎもらえる年金額を見てこれでは生活ができないと自覚し、アルバイトを続ける方がいる。自営業をしている方は厚生年金に入れないため、個人年金をしないと老後の年金生活が成り立たない。死ぬまで自営業を続けるという選択肢があるが、それは無理である。
老いれば老いるほど体が資本になる。体力が衰えると働けなくなる。それ故、働いて体を動かし続けることで体力を維持しようとする。働ける健康と体力がある方はどんどん働けばよいと思う。体を意識して動かすことがない人は仕事で体を強制的に動かす。
同窓生で二人ほど今もアルバイトをして生活のリズムを作っている方がいる。一人は生活賃金を得るため、もう一人は健康維持のためである。社会は人手不足で高齢者を雇用するチャンスが増えている。誰でも平等に楽しい職が用意されていない。むしろ、その逆で若い人がやりたがらない職が多い。
でも、健康で体力があるシニアは働ける機会が増える。
離婚、別居、独身、子供なし、子供が結婚していない人
人生70年以上過ぎるとその途中で色々な出来事が起きる。独身で過ごしてきている方、離婚や別居をしている方、結婚しても子供がいない方、子供がいても結婚していない方と色々である。何が良い、悪いの問題ではなく自分の人生が今の状態で良いと感じかどうかである。
最終的に自分の人生を終える時に満足が行く人生であったかを感じて死ねるかではないか。ひとり暮らしで孤独死をする高齢者が増えている。できれば家族が身近にいて一緒に生活ができていれば、寂しい死に方はしないで済む。思うに一番身近に感じる伴侶や子どもたちがいるだけで老後の生活は一つの安心材料になる。
私には子供も孫もいるのでこう思うのかもしれない。家族関係はすごく良い。妻の性格が良いためであると思っている。妻のパーソナリティーが周りの人や家族を楽しくさせるキャラであるため自然と人が集まる。同窓会では今までどのような生活をしてきたかが暴露される。独り言のように聞いてくれと喋りだす。
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結論
体に出てくる老化現象が昔の同窓生の風貌を変えている。病気を持っている人はそれが体に出てきている。体全体から出る生命エネルギーが弱い。離婚や別居している人は元気がない。定期的に運動をしている人は元気が表情に出てきている。家族がある人でも子供が結婚しないと嘆く。すでに他界した同窓生の話が出る。
70歳を過ぎた人生は終盤戦に向かう。次回もし同窓会があるならば、何人かはこの世をおさらばしているかもしれない。過去の学生時代の思い出して懐かしむ。入学式の写真を見ながら自分の若い頃の顔と今の顔を比較する。まるで別人である自分の顔に驚く。
皆最終駅に向かって電車に乗って外の景色を見ている状態にいる。何人かは途中下車して消えていく。
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