朝、テレビを見ていると老人による事件をよく見かける。今朝は、認知症の71歳妻と67歳夫による無理心中だ。これは他人事ではない。シニアの夫婦であれば誰にでも起きても不思議ではない。認知症の介護はそれほど介護する人を苦しませるということだ。
忍耐力も肉体も老化で衰えていく老人!
ちょっとした刺激音にビックリするのは、私だけであろうか。若い頃は、何も気にならなかったのだが、64歳になって子供の大声や大きな音に耐え難くなり始めた。精神面での忍耐力が確実に落ちてきていることを自覚する。
日本各地で異常と思われる行動をして近所の人たちに迷惑をかけている老人たちが増えている。毎朝8時頃に自分の家の路上でお米を巻くお婆さん。この時間に多くの鳩やスズメがやってくる。その数が半端ではない。
お婆さんにしてみれば、ごく自然なことをしている感覚なのだろう。悪いという意識がない。老人の感覚は年齢とともに鈍くなり、細かなことを気にしなくなるのだろうか。個人差が多いだろうし、その人のおかれた環境にもよるだろう。
でも、
世間の注目が行くのは、シニアの数が増えて活動的になって来たためかもしれない。時間があまり、社会から取り残されて一言も誰かと会話をすることがない老人が増えてきている。社会からの孤立と孤独だ。
人間が一人で誰とも会話を交わさず生活し始めると一人会話を始める。そんな状態で街中を歩いている老人がいれば、周りの人たちはあの老人は気が狂っている、精神病の老人だとみる。こうなる背景と原因が必ずある。多くは、暇と孤独からだ。
長生きをする高齢者が増えてくるのは良いことだが、精神的におかしくなる高齢者も同時に増えてきている。人間は一人寂しく生きて行けない。ソーシャルアニマルだからだ。社会から孤立し始めると付き合える友人知人が減っていく。地域に根ざした生活をしていれば近所付き合いがある。
近所付き合いは、どちらかが積極的でないと形成されない。社交性でない老人は取り残される。大都会でも田舎でも人と人との触れ合いがなくなると狂ってくる人が多くなる。他人に自分の惨めさを知られたくないという心境がそこにある。
これからのシニアは、家族や親族以外に精神的に困った時に気楽に相談できる第三者が必要だ。友人や知人がいれば、助かるがどんどん他界していく。命の電話サービスに電話をかける勇気もない老人が多い。かけても電話中で諦めてしまう人たちだ。
いつの世も強いものだけが生き残る。