なぜ、リストラによる早期退職はチャンスであるか?

コロナ不況でアパレル業界、飲食業界、ホテル業界、旅行業界、観光業界、ニコン、東芝、シャープ、パナソニック、タカタなどの大手企業で早期退職やリストラが花盛りだ。早期退職に付き物の退職割増金に注目が行く一方で退職後の生活をどうするか迷う人が多い。半強制的に早期退職に追い込まれる人、応募で認められた人、会社倒産が危ぶまれて早期退職に応募の人。色々な事情で早期退職に至るシニアが多い。

50歳代の早期退職は、60歳定年退職よりもお得かどか。再就職では、50歳代のほうが有利。起業する上でも50歳代のほうがパワーが有る。早期退職やリストラに遭遇したら、悩まないでチャンスに変える努力をするほうが幸運を手にする。マイナスの環境にしがみつくよりもプラスになる環境を探したほうが何事も良くなる。

例えば、住宅ローンや子供の学費が心配ならば早期退職金で負債になる金銭的な悩みを先に解決しておいて、フットワークと心を軽くすることである。

早期退職は退職割増金をもらえるのでお得!

仮に51歳で早期退職を決断したとする。60歳定年で退職するよりも9年早い退職になる。早期退職して退職割増金を手にして新しい人生を探すほうが良いか、会社にしがみついて60歳まで辛抱するかだ。半強制的に早期退職の候補者に選ばれた場合は、早期退職しか選択はない。

早期退職はチャンス

会社を退職するタイミングが早いか、遅いかの話でもらえる退職金の額が違う。その引き換えに失業して再就職先を探すというリスクを背負う。定年退職でない早期退職は2つのチャンスが生まれる。

  1. 退職金+割増金が出る
  2. 新しい人生が始められる機会

早期退職をするシニアの不安は再就職先が見つかるかどうか、住宅ローンや子供の学費をどうするかである。再就職先は年齢的に60歳のシニアよりもチャンスが有る。探せば見つかる可能性が高い。住宅ローンなどの夫妻は退職割増金で返済を完了すれば精神的にストレスはなくなる。

新しい人生やキャリアを始める時、手元にお金があり年齢も若ければ後は仕事を探す努力を続ければ良い。その時、起業という選択も並行して考える。

再就職先が既に見つかっていれば、早期退職はラッキー。見つかっていなければ、見つかるまで将来への不安が付きまとうが、何も気にすることはない。50歳代はまだ若い。雇用してくれる会社も多い。60歳で探しても書類選考で終わる場合が多い。50歳代ならば面接まで行ける。

ただ、再就職しても60歳、または、65歳で二度目の定年退職になる。お尻はいつも決まっている。60歳だ。幸運ならば、65歳。会社によって定年退職の年齢が違う。雇用される人は必ず会社を卒業する年齢が有る。

雇用には年齢制限が必ずあるので「起業」が最後の選択

シニアの最終キャリアは、自分でビジネスを起こすことになる。起業がシニアの最終キャリアだ。自分で自分を雇う。年齢は関係なくなる。お金を稼げれば、いつまでも好きなだけ働ける。雇用されているとどうしても年齢制限になってしまう。

会社員が50歳の声を聞いたら、60歳定年退職後のキャリアをどうするか決めておく、または、準備することだ。今の組織を離れる年齢が決まっている。50歳代で早期退職をしようが、60歳まで働こうが、あまり違いがない。今を心配するよりも10年先をまず想像してから、今何をすれば良いかを考えることである。

早期退職の機会を得た人ならば、60歳で退職する人よりも先に自分で自分を雇う挑戦ができる。その準備のための早期退職であるという認識を持てば早期退職は良い機会であると思えるはず。起業で生活が出来るまで何回も失敗を繰り返す。失敗経験がないと起業はうまく行かない場合が多い。50歳代ならば、失敗経験を学びながら成功に導くことが出来る。

60歳の声を聞く前に次のステップを計画する

再就職には、年齢制限がある。年齢が行けば行くほど再就職の可能性は低くなる。50歳を過ぎたら、再就職よりも自分で自分を雇うことに意識をシフトすべきだ。世の中は若い労働者を求める。気力と体力が落ちたシニアは特別な能力がない限り安い使い捨て労働者とみられる。

まだ体力と気力がある50歳代ならば、自分の強みを活かしたビジネスに挑戦するチャンスが残っている。起業はいつもリスクが伴う。早期退職の割増金がそのリスクの補填になる。起業は最初からうまくいかない。失敗が前提で起業体験をすべきだ。起業が成功するのは、失敗経験から自分の足りない点に気が付いた時。 

早期退職は、10年先の新しい人生への挑戦になる。早期退職後の数年先を見るのではなく、10年先を見据えながら第二のキャリアを追求すべきだ。年齢が若いうちに起業に挑戦してみる。起業は頭で考えた計画でうまく行かない。まず、ビジネスアイデアをテストする必要がある。テストしながら現実にあったビジネスプランが作れるようになる。

結論:なぜ、リストラによる早期退職はチャンスであるか?

  • 再雇用される賞味期限は65歳まで。60歳定年退職をしても苦労しながら再就職を探して65歳で打ち止め。
  • 50歳代は第二のキャリアを追求する時の準備期間。早期退職割増金をもらって10年先の自分を雇うキャリアを模索する。
  • 早期退職はチャンスと思うべし。退職割増金は、自分を雇うための挑戦代金だ。

元会社員で独立したシニアからの体験から「50歳代で早期退職はお得かどうか?」について書いた。早期退職という問題に直面しているシニア会社員は多い。決して、早期退職はマイナスではない。早いうちに第二のキャリアを追求する機会を得られるという意味で良い機会である。どっちみち誰もがその問題にぶつかるからだ。