11月13日に集合住宅の自治会と管理組合主催の防災訓練がある。これまで何度か防災訓練を受けてきたが気になることが一つある。高層階に住んでいる高齢者は足腰が弱い。逃げるのが遅い。私の住むマンションは10階まであるが、10階で生活している高齢者たちを助ける必要がある。
エレベーターは使えないので階段を使って足腰の弱い高齢者を避難場所まで連れて行くことになる。
足腰が弱い高齢者を階段で下せるか?
私はスポーツセンターで筋肉トレーニングを週二回やっている。73キロから81キロのバーベルを上げられる。高齢者の体重は、一人約40キロから50キロぐらいだろう。一人で階段を50キロの人間を担いで下せるだろうか?
50キロの重さは、かなり重いと思う。私の知人、67歳の男性が40キロのバーベルを上げられない。私は、長年ウエイト・トレーニングをやってきているので肩に50キロのバーベルを載せて立ち上がる負荷を知っている。いわゆるスクワット運動で50キロのバーベルを上げるのである。
人間は思っている以上に重い。
マンションの防災訓練では、10階から階段を使って人間一人をイス型簡易担架を使って下す訓練をする。原則、二人で一人を下すのだが階段を下りる動作はバランスと力がいる。複数人の老人を高層階から非難させようとすると倍以上の人数が必要だ。それもある程度体力がある人でないとできない。
現実の話、地震などの災害が発生したときに迅速対応は難しい。誰もが地震で慌てている。平日の昼間に地震が発生すれば、自宅にいるのは奥さん方女性だ。女性の力で高層階の高齢者たちを椅子型簡易担架で下すのは相当難しいはずだ。
階数が3階ぐらいならば、何とかなるだろうが10階では途中で疲れてしまうだろう。
この想定できる現実をどのように対処すべきか誰もが悩む。ステップとしては、こんな事が考えられる。
- 地震が収まって安全を確保出来たら高層階に取り残されている高齢者を運び出す
- 男たちが勤め先から帰ってきたら高齢者救助隊を作って一人ずつ階段を使って下す
- ある程度あるける高齢者ならば、女性二人で一人の高齢者を支えながら下す
一人で高層階の階段を下りてくるだけでも足の膝に相当の重さを感じるはずだ。その意味合いで老人を担いで階段を下りて行くのは、相当の足の力がいる。一人老人を担いで下ろしたら、足の力が尽きてしまうかもしれない。
人間は重い!
私の体重は、76キロある。身長が180センチ。私より体格が小さい人は到底私を動かせない。76キロの人間を引きずるにしても動かせるかどうか疑問だ。私が自宅で倒れたら家内は私を動かせない。それだけの力がないからだ。その逆はできる。家内の体重が46キロぐらいだから、私がジムでいつも上げている重量よりもかなり軽い。
46キロの家内を担いで平坦な道を歩くことはそれほど難しくない。階段を下りるのはかなりのリスクがある。片手で手すりを握りながらもう一つの片手で担いでいる人を落ちないようにする。なおかつ、降りるときのバランスに気を付けなければならない。
体力がある男性でないとできない。