筆記道具として鉛筆、シャープペンシル、ボールペン、万年筆などがある。私の年代(60歳代)のシニアは、子供の頃、鉛筆とシャープペンシルが中心であった。高校生になってボールペンや万年筆を使うようになった。大人になって会社勤めをやり始めるとボールペンが中心になる。
私がソニーの海外事業部でマーケティングを担当していた時、いつもマリオットホテルに滞在していた。あの当時、20世紀、ホテルの部屋にはBigのポールペンが何本か置かれていた。米国のボールペンは先のボールが太いので書き易かった。いつも、マリオットホテルに滞在したときは、Bigのボールペンを頂いて集めてきた。
その数は100本以上だ。米国各地にあるマリオットホテルに滞在する機会が多かったのでBigのボールペンにそのホテル名が印刷されていた。Marriott、San Joseとか。その当時のボールペンは書いた文字を消せなかった。それが当たり前であったが、21世紀の今、Pilot FriXionというボールペンを使って書いた文字はその場で消せるのだ。
技術の進化に遅れるシニアたち
最新のPilot FriXionボールペンは、4色のボールペンで文字が消せるようになっている。
こんな筆記具が生まれてくるとシニアの人たちは驚く。その前にシニアの人たちは、このようなボールペンがあることに気が付いていない。
鉛筆を削って文字を書くという作業自体がなくなっても不思議ではない。このボールペンを使えば、鉛筆を削ることはないので鉛筆にとって代わる筆記具になるのは確かだ。今の若者たちは、Pilot FriXionボールペンを使うのが当たり前になっているかもしれない。
パーソナルコンピュータの出始め時期に社会人になった私は、コンピュータ技術の進化を目の当たりにしてきた。最初は、ワープロ時代から始まってパーソナルコンピュータ、ノートブックコンピュータ、携帯電話、PDA、そして、スマートホンになった。
最近のシニアは、携帯電話からスマートホンに移り始めている。電車の中でスマホを使っている人を見るとシニアの男女の間でスマホユーザーが目立つ。
世代を区別せず広まっていく新技術のガジェットは、シニアでも目にするため多少の知識が頭に入ってくる。中には、シニアの目に触れない新技術の製品がある。そんな製品に出くわすとシニアたちは驚嘆する。知らないうちに世界は変わっていたという現実だ。
日本ではまだ販売されていないが、AmazonのEcho AIアシスタント「Alexa」やGoogleのAIアシスタント「Google Home」などがある。家庭の中に人工知能のアシスタント機器がやってくる。もう、時間の問題で日本の家庭で使われるだろう。分からない事があれば、音声でAIアシスタントに質問するとその答えが音声で返ってくる。
シニアの知らない世界で今までの常識を覆す技術と製品が生まれてきている。ボールペンの文字が消せるボールペンPilot FriXionは、身近な事例だ。