シニアが都会のマンションに引っ越しする時は注意・・・

 郊外の一軒家から都会のマンションに移り住むシニアが増えている。老人が住む上での利便性と都会の刺激を求めて引っ越してくる。新築マンションを購入する場合と中古マンションを購入する場合、または、賃貸マンションに入居する場合で気を付ける事が違ってくるのではないか。

今、こんな問題がマンション業界で生まれている。

マンション管理人不足と老齢化

 マンション管理人の仕事は、3K(汚い、きつい、危険)と言われている。新しいタワーマンションが建築されて行く一方で古いマンションの管理が出来なくなっていく。人材不足の影響がマンション管理人の成り手に悪影響を及ぼしている。雇用が65歳に延長になる前までは、60歳で定年したシニアがマンションの管理業務の仕事に従事する事が多かった。

それが、65歳定年になった事とシニアが働く選択肢が別に増えてきたという理由でマンション管理人の成り手が不足してきた。特に中小の中古マンションでは、管理人不在で住民の誰かが代行している所も出て来ている。

これからマンションを購入して都会生活を送るシニアは、マンション管理人体制がちゃんと出来ている物件であるかどうかをダブルチェックする必要がある。中古マンションの場合は、最優先のチェック項目だ

マンションを購入するならば、大規模マンションのほうが良い。管理組合の体制が維持されやすい。小規模のマンションであると管理組合の成り手が少ないため、いい加減な管理になる。大規模マンションは、住民から集める管理費と修繕費の合計金額が大きいので管理組合をサポートする管理サービス業務の会社が成り立つ。

実際のマンションの管理業務は、マンション管理業務会社が代行する。小規模なマンションではこれが出来ない。

投資案件のタワーマンションは止めたほうが良い。住む人がいないマンションになるので管理組合も成り立たない。住む場所を都会に移しても老化の波は変わらない。今は良いかもしれないが、住み始めて10年、20年が経過すれば住みやすかったマンションが住みにくくなる。バリアフリーの設計で建築されていないマンションであると老人の生活は大変になる。

エレベーターのない低層階マンションに住んでいても老人の足が弱くなって階段も使えなくなる。

個人的な意見なのだが、引っ越して新規にマンションを購入するのではなく自分たちの年齢と都合に合わせて借りられる賃貸マンションにした方が良いのではと思う。管理組合や管理人の問題も大家がやってくれる。足腰が衰えてきたら、有料老人ホームやグループホームに入居すれば良い。老人になってから資産になる不動産を購入するのはリスクが高い。

老人こそ所有するから借りる生活に変えて行くべきだ。

この記事「シニアが都会のマンションに引っ越しする時は注意・・・」のポイントは、

  • 都会のマンションで生活している高齢者の問題は、体が不自由になった時にどうするかだ。住んでいるマンションとその環境が不自由になった体を支援する体制になっているかだ。
  • マンション業界はマンション管理人不足で新規のマンションの建築も出来なくなってきている。3k(キツイ、汚い、危険)の仕事を嫌って別の仕事を探し出しているシニアが多い。定年退職の年齢が65歳になり体力的にマンション管理人の仕事が出来なくなる。
  • 老人こそ所有するから借りる生活に変えて行くべきだ