シニアが活躍する日:人材不足から人不足(労働者不足)に日本は向かっている

スーパーのサミットがパート社員を無期雇用にしたという新聞記事を読んだ。スーパーは人不足だ。今から人を確保するには、パートを無期雇用にして労働力を確保するしかないという状況まで追いやらている。この状況は、他の業界にも波及するだろう。人材不足と言っていられる時代から人不足の時代に突入している。

若い労働者は、金の卵に成りかねない。中小企業は、大企業に若い労働者を引き抜かれている。EXITという会社は、退職代行サービスを始めている。中小企業の若い労働者の退職代行を1回5万円で受けている。

転職の流れが若い労働者の間で強くなっている。日本の企業は、労働力不足という問題に直面している。特に肉体労働者が人不足の対象だ。これが、時間の経過で一般的な人不足になっていくのではないか。2020年の東京オリンピックで経済が活性化する。海外からの観光客が今以上に増加する。

人不足という状況が今以上に強まると日本人で働く意欲がある人であれば、性別や年齢などで差別することなく雇用される可能性が高くなる。外国人を雇用するのは、言葉、文化、マナー、ビザ手続きなど面倒であるので外国人よりも日本人を求める。

シニアが活躍する日は近づいている!

大企業は、まだ、人不足になっていないが、人材不足になっている。中小企業は、人材不足+人不足の状態だ。定年退職後の再就職先で困っているシニアが多い。大企業への再就職を望むと難しいが中小企業ならば、雇用される機会はある。当然、給与や待遇は良くないだろうが、仕事はある。

60歳のシニアと65歳のシニアで共通している点は、再就職先が見つかり難い事だ。この状態は、人不足状況が悪化するに連れて解消していくと思っている。60歳代のシニアは、健康で普通の労働が出来る体がある。人不足需要に答えられる。

この人不足需要は、今後も続く。海外からの外国人労働者を日本に連れてきても単純肉体労働が中心になる。日本文化、言葉、習慣を理解できなければ人不足を満たすことが出来ない。意思疎通で問題がないシニアを積極的に雇用するムードがこれから生まれてくる。中小企業やベンチャー企業が最初になるかもしれない。

今、再就職先探しで困っているシニアは、人不足+人材不足の中小企業を物色すべきだ。あと数年すれば、65歳以降も継続して雇用される可能性が高くなる。人不足がそうさせる。これに大企業が参戦すると定年制度自体が消えていく。自社の定年退職者を無くすことで人不足を解消しようとする。

既に定年退職をして暇を持て余しているシニアならば、自分のスキル、技術、知識を高める活動をすると再就職時にプラスになる。時代に追いつく努力(パソコン操作、インターネットの理解、スマホ操作)をしないと雇用機会があっても要求される仕事ができない状態になる。自分の得意を尖らせる努力をしないとチャンスはやってこない。これは確かだ。

雇用する人材を確保できない企業は、これからは存続できなくなる。派遣登録をしている人材も正社員として再雇用され始める。派遣会社も人不足になる。本来の人材派遣サービスが成り立たない時代が来る。これからは人間だけでなくロボットも派遣する時代になる。

カスタマーサポートセンターに電話をかけるとプログラム化した応答がどのサービスを求めているか聞いて来る。昔のように直ぐに人間が表に出てこない。自動応答で回答できるコンタクトと人間でないと解決しないコンタクトを分けている。人不足が酷くなるとこれと同じ状況が生まれてくる。人間に直接会って話が出来なくなるのだ。

少子高齢化が進む日本の社会は、人不足という大問題を解決するために家庭で暇しているシニアや主婦を労働者として駆り出す。暇しているシニアは、今のうちに自分のスキルを研ぎ澄ますことだ。

この記事「シニアが活躍する日:人材不足から人不足(労働者不足)に日本は向かっている」のポイントは、

  • スーパーは人不足だ。今から人を確保するには、パートを無期雇用にして労働力を確保するしかないという状況まで追いやらている。
  • 人不足という状況が今以上に強まると日本人で働く意欲がある人であれば、性別や年齢などで差別することなく雇用される可能性が高くなる。
  • 今、再就職先探しで困っているシニアは、人不足+人材不足の中小企業を物色すべきだ。