シニアの婚活は婚期を逃す独身女性と似ている

私には娘がいないのだが、親戚には娘で結婚していない独身女性が多い。既に結婚適齢期を過ぎている。親戚の親は、息子よりも娘の結婚を心配している。私の世代、60歳代、は20歳から28歳までに多くが結婚していた。私は28歳、家内は24歳で夫婦になった。

今、女性は30歳過ぎでも結婚をしていない女性が増えている。娘を持つ親は気がきではない。女性には結婚適齢期(20歳代)を過ぎると結婚する男性を見つけ難くなる。子供を生むときも年齢が関係する。体力があるうちに子供を生んでおいたほうが楽だと言われている。

女性も40歳を過ぎると結婚を諦めがちになる。結婚相談所には30歳後半の女性が押しかけている。男性の目は20歳代の若い女性に行っている現実があるからだ。

シニアの婚活も婚期を逃す独身女性と似ている。相手に何を求めるかで感情よりも理性が先に出てしまう。自分の都合や経済面を優先して恋愛という重要な要素が抜け落ちる。お互いに計算高いとミスマッチが多くなる。

結婚する相手をどう感じるか?

綺麗で教養もあり、学歴もキャリアもある独身女性が結婚できないでいる。良い男性との出会いがないからという理由だが、年齢が行き過ぎると目先の計算が働いて「恋は盲目」にならない。私の結婚を振り返っても目先の計算で結婚をしていない。お付き合いをして半年でプロポーズをした。

最初から結婚なんて考えていなかった。一緒に楽しい時間を過ごせれば良いなあという友達感覚でデートをしていた。いつしか、プロポーズをしなければまずい感覚になり結婚した。自然の成り行きに任せた出来事である。

良い相手が見つからない

家内によると独身女性が結婚したい男性の収入を一つの目安にしているという。確かに収入はたくさんある男性のほうが安心だ。その最低年収が400万円だという。20歳代の独身男性で年収400万円は、ちょっと厳しい。残業を相当しないと稼げない。

年収を気にしながらイケメンを探す女性は多い。理想は理想だが、出会いがないと始まらない。私の経験上、失恋する回数が増える度に相手を見る目が肥えてくる。一緒に生涯を過ごす相手は目先の年収とか顔貌ではなく、一緒にいて楽しい相手であるかどうかだ。

現実的な視線で結婚相手を探す独身女性は見かけだけで間違った相手を探し気味になる。良い相手が見つからないと悩んでいる独身女性は、まず、一緒にいて楽な男性、何か理由はわからないが楽しく感じる男性と付き合ってみるほうが良い。その後で現実的な分析と判断をすれば良い。

付き合ってみないとわからないのが人間である。米国では結婚する前に一緒に生活をしてみて相手のことをよく知ることから始まる。デートだけでは見えない部分が多いからだ。生涯の伴侶は一緒に生活をしてみないと分からない。日本では、そんな思考が土壌にないために見える部分だけでお付き合いをする、しないを判断してしまいがち。

結婚に魅力を感じない

Mother Earthの仕業のためか、男女ともに結婚に対する欲望が抑えられている感じがする。地球が支えられる人口が将来的に難しくなっていると聞く。人口抑制が見えない力で働いているのかもしれない。

結婚は理性でするものではなく、感情でするものと私は思っている。何か見えない赤い糸で結ばれているという感じだ。そんな出会いがあるか、ないかだろう。

一方で、結婚なんて面倒とか、一人で十分楽しいとか、結婚自体に魅力を感じていない若い人たちも増えている。誰もが結婚しなければいけないという法則はないので人様々でよい。

親の悩みは息子よりも娘の結婚

母親の悩みは我が子の結婚だ。私の子供は二人いるが、次男がまだ独身を謳歌している。今年34歳になる。母親は早く落ち着いて家庭を築いてもらいたいと願っている。男性の結婚適齢期は女性よりも幅がある。40歳前であれば、まだ、結婚できる魅力がある。

一方で女性はそうは行かない。

今の独身女性は30歳を過ぎる前までが結婚適齢期の理想年齢ではないか。30歳を過ぎて35歳に近づくと独身女性は焦りだす。結婚は焦ってするものではない。ある意味では運命的な出会いが必要だ。その前に結婚しても良いなあという気持ちが必要である。

男性は、最初、女性の外面で惹かれ、徐々に内面を見る。負担を感じない性格なのか、金銭感覚はどうなのか、専業主婦派なのか、キャリア思考型なのか。考え方から価値観まで付き合いをしながら吟味する。同じことが女性から男性を見るのだが、好きになると感情が理性をだめにする場合がある。

付き合っていても友達以上に発展しない場合も多い。Mr. RightとMiss Rightを探すのは探して付き合ってみないと始まらない。男女が出会う場所に顔を頻繁に出して友達付き合いが始まらないと結婚まで行かない。お見合いになるとお金と外見、学歴、将来性などと心で感じないで頭で計算して判断してしまいがちだ。

娘の親としては、自由恋愛でも、お見合いでも良いから早く結婚してもらいたいという気持ちが強い。歳を取れば取るほど女性としても魅力が落ちていくからだ。

シニアが婚活をするとき

シニアの婚活適齢期は50歳から60歳代までが多い。70歳を過ぎるといつ何時他界するかもしれないという不安定要素が高くなるため婚活をするシニアが少なくなる。婚活の適齢期はシニアでもあるということである。

再婚相手に何を求めるかがお互いに理解し合えれば事はスムーズに進むが、お互いに本音を相手に伝えることが出来るか、出来ないかでコミュニケーションが上手くいかなくなる。自分を飾りながらお付き合いが続くとお付き合いに無理が出る。

シニア男性は相手の女性に求めることに(1)子供がほしいがある。シニア女性は男性に(2)経済的な安定がほしいと思っている。共通しているのは(3)一人では寂しい、安心したパートナーと充実した人生を送りたいがある。お付き合いを通してお互いの本当のニーズを如何に理解するかが決め手になる。

若い独身女性と結婚を経験しているシニア女性のニーズはほぼ同じである。経済的な安定と安心。信頼できるパートナーである。一方、男性側は美貌や子供に注目が行く。若い男性もシニア男性も相手の女性は自分よりも若い人を求める。男性は年齢に関係なく性的な欲求が強い。美貌や肉体的な魅力は結婚する相手を選ぶ上で重要な要素になる。

一緒に生活を共にする人生のパートナー選びで妥協してまでする必要があるのだろうか。結婚をしない、再婚をしないというオプションは常にある。婚期が遅れている娘にしても再婚が出来ないシニアにしても焦って結婚する必要はない。

寂しいシニアは同棲か、契約結婚が良いのでは

シニアの婚活は自主的に異性と交流する機会を求めないと始まらない。他人任せ(婚活業者)で探しても気持ちを満足させる出会いは少ない。多くに見える森で探すよりも近くに見える林で探した方が見つかる確率が高い。そのためには自分で活動しなければならない。

50歳、60歳代の独身女性、バツイチ女性、死に別れ女性たちは女性たちが集まる場所にいる。社会ボランティア活動のグループ、スーパーマーケットで働くアルバイト先、スポーツジム、朝のラジオ体操、ウォーキングクラブ、読書会などで活動している。そんな場所に顔を出して知人になり、友達になる。

友達付き合いが始まればお互いのニーズも徐々に分かって来る。そのニーズを満たす方法として結婚があるならば、その選択肢を考える。ポイントは結婚に拘らないでお互いのニーズを満たす形で時間を共に過ごす仕組みを作り出すことである。場合によては同棲生活を始めても良いし、契約書を交わしてビジネスライクの結婚を検討しても良い。

お互いに残された時間を楽しく過ごす選択肢を見つければ良いだけである。

結論

  • シニアの婚活は自分の生活圏内で自主的に探すのがベスト。業者任せのマッチングはどうしても計算高くなり襟好みが強くなる。シニア男性はシニア女性が多く集まる団体や活動場所に顔を出してみることである。一緒に活動することで会話が生まれ、顔を覚えてもらえる。その先で友達付き合いの機会が生まれる。
  • シニアの婚活は時間がかかる。顔を合わす機会が多くないと会話も生まれない。会話のない所には交流もない。何らかの社会的活動を一緒にすることで共通経験ができ、そこから話題が生まれ、お互いのことを知ることになる。
  • 計算や理性だけで相手を見ないこと。もっと自然体で触れ合う場所を探す。