時々、羨ましくなる老夫婦を街中やショッピングモールで見かける。一緒に手をつないで微笑みながら歩いている姿だ。結婚する前はいつも彼女と手をつないでデートしていた。あの時のことを思い出す。なぜ、今できないのだろうか。
間柄が空気のようになってつながっているから?
このマグカップに書かれている英文を読んでもらいたい。
"Hold your wife's hand in the mall. Because if you let go, she'll start shopping. It looks romantic. But it's actually economic." (ショッピングモールではワイフの手をつないでいることだ。なぜならば、もし彼女の手を放しておけば買い物をすぐに始めてしまう。手をつなぐのはロマンテックに映るが実際は経済的である。)”
確かにこの英文の通りである。ショッピングモールでは、家内を放し飼いにすると必ず何か買ってくる。手をつないで動きをコントロールすれば、衝動買いするときにひと声かけることができる。
でも、
夫婦で手をつないでいる姿は、他人から見ると羨ましい。私たち夫婦は、結婚して35年が経過しているが外出して歩いているときに手をつないでいない。別に愛情がないから、けんかしているからという理由ではない。恥ずかしいのかもしれない。
デートの時に相手の手をつなぐと特別な愛情を感じる。結婚前のデートの時は必ず手をつないで歩いていた。手をつないで歩いている若い男女を見かけると恋人同士だなと一目でわかる。シニア夫婦が手をつないで歩いていたら、何と言ったらよいのだろうか。
夫婦円満で幸せが一杯の老夫婦なんだなあ!と思わざるを得ない。
日本人は愛情表現が乏しい。人前では特にそうだ。外で気楽にキスもしない。抱きついてHugハグもしない。人前で唯一愛情を伝える姿は、「手をつないで歩いている姿」だ。
若いカップルが手をつないで歩いている姿よりもシニア夫婦が手をつないで歩いている姿のほうが幸せ感が強く伝わってくる。何十年という人生を共に過ごしてきた今も愛し合っているという証拠が見えるからだ。お互いをかばい合いながら、助け合いながら共に苦労を味わい生きてきたからだ。
シニア男性から妻への愛情表現は、そっと手を握ってあげることだ。妻が何かの事で悲しんでいるときは、妻の手を握ってあげると女性は愛情を感じるはずだ。ハグが出来なければ、手を握ってあげる。妻を喜ばせてあげる最高の手段は、何かの時にそっと手を握ってあげることだ。
または、
ショッピングモールで手を放してあげて、思いっきりショッピングをさせることかもしれない。すべての買い物費用はすべてご主人持ちとなるが。