転倒して怪我をしないための腕立て伏せ運動

大人になって、シニアになって腕立て伏せをしたことがあるだろうか。多くの人は、運動するという目的以外に腕立て伏せをする人はいない。腕立て伏せは、シニアにとって転倒時に怪我を防止する運動である。転倒する高齢者は腕で倒れるのを防ごうとする。防ごうとするが腕の力、押す力が足りないために地面に叩きのめされる

腕と手のひらで前方に倒れるのを防ごうとするのだが、力が足りないため顔を地面にぶつけてしまう。倒れ方が悪いと腕を骨折してしまう。私、67歳、も歩いている時につまずく。つまずいて前方に倒れそうになる。この時、体に筋力があると転倒を防げたり、倒れても怪我をしなかったりする。

足の筋力、腕の筋力、腹筋と背筋が強いとつまずいた体のバランスを上手く元に戻せる。前方に倒れそうになった時に前足の筋力が強ければ倒れるのを防げる。腕の筋力が強ければ、倒れた時に腕で地面にぶつからないように体を支えられる。

老人は転倒してベッド生活になると普通の生活に戻れなくなるリスクが高い。ベッド生活で足の筋肉が急激に衰えてしまう。リハビリを一生懸命やらないと自分の足で歩けなくなる。多くの老人は自宅介護から老健施設に移り、最終的に老人ホーム行きになる。転倒しても怪我をしないように腕と足の筋力を鍛えないと不自由な生活の入り口に立つことになる。

腕立て伏せ運動は体を支える筋力をつける!

腕立て伏せをする人は回数を目標にする。最初は回数を目標にしても良いが、慣れてきたら回数ではなく負荷の量を目安に行うと良い。腕立て伏せの回数を増やすには、出来るだけ速く行うと疲労する前に回数が増えるが筋力を増やすことに貢献しない。持久力を伸ばすだけである。

シニアの腕立て伏せは回数ではなく筋力を増やす運動方法に注力したほうが良い。 

シニアの腕立て伏せは回数を目標にしない

筋肉を増やすには腕立て伏せをゆっくり行うだけでよい。できるだけゆっくりと腕を下げ、体を一直線に維持して、ゆっくりと体を上げていく。ゆっくり腕立て伏せを行うと回数が増えていかない。数回やるだけで疲労を覚える。筋肉の負担が大きくなる。筋肉の負担を大きくすることで筋肉を鍛えることが出来る。

出来るだけ、ゆっくりと正しい姿勢で腕立て伏せを行うことがポイントになる。回数を意識しないで筋肉の疲労度を目安にする。具体的な姿勢は腕を下げるときは体全体を一直線に維持して下げる。上半身だけを下げたり上げたりするやり方は間違いであり、負荷が限定される。

pushup

pushup down

ポイントは、

 1.正しい姿勢で体全体を一直線に維持して腕をゆっくりと下げる。

 2.呼吸は、腕を下げる時に吸って腕を伸ばすときに吐き出す。

腕立て伏せが出来なくなるまでゆっくりと行う。回数は気にしない。気にするのは姿勢だけ。ゆっくりと腕の筋肉や胸の筋肉に負荷を与え続ける。

腕立て伏せの頻度と期間

腕立て伏せの運動習慣を身につけるまで行うのが目標になる。一般的に腕立て伏せをやって疲労が回復したら、また腕立て伏せを行う。1日おきにやってみる。疲労が残るようであるならば、週2回から始める。体が腕立て伏せに慣れてくると毎日行えるようになる。理想は平日毎日行い、週末は体を休める。

回数を目標にしない腕立て伏せは疲労で腕立て伏せが出来なくなるまでするのだが、シニアにはきつい。そこで取り敢えず1セット10回をゆっくりやれるかどうかを検証すること。10回やっても余裕があるならば、セット数を増やしていく。または、1回行う時間を遅くすることである。

体の筋肉は負荷に比例して増えて行く。自分の体と体重を支えられる筋力が身につけば良い。運動習慣を身につけるには少なくとも半年は続けてほしい。筋肉を使わなくなると増えた筋肉と力が激減する。習慣化できれば、躓いた時に腕の力で顔を地面に当てることを防げるようになる。倒れる時のスピードを腕の力で和らげられる。

躓いて倒れて顔を地面にぶつけて初めて腕の力が足りないことを気がつく高齢者が多い。60歳から毎年1%づつ筋肉の量が減って行く。これを防ぐには筋トレの運動習慣を身につけるしか無い。腕立て伏せは上半身の筋トレである。

結論

老人が歩いている時につまずいて転倒する。転倒して怪我をしなければ良いが、多くは骨折をしてしまう。怪我でベッド生活になると普通の生活に戻れなくなる可能性が高い。足の筋肉が急激に衰えてしまうからだ。老人の転倒は老後の生活を台無しにしてしまう。

転倒して腕で体を支えようとするのだが、腕の力が足りないために顔を地面にぶつけてしまう。体が倒れる時に支えられる腕の筋力があれば、怪我をしない。さらに、つまずいても足の筋力があれば転倒しない。腕と足の筋力はつまずいた時に怪我から自分の体を守る。

腕立て伏せが1回も出来ないシニアが多い。意識して腕立て伏せ運動を習慣化したほうが良い。