若い頃、70歳という年齢を聞くと老人というイメージがあった。70歳が若いとは思わなかった。今は高齢社会になり始めたためか周辺に80歳以上の老人が増えている。横浜の街中を歩いて目にする老人たちは80歳以上が多い。60歳代、70歳代の方はまだ働いている感じがする。
表の社会で見える老人はまだ健康で普通の生活が出来ている。裏の社会では外出が不自由になり行動範囲が狭くなったシニア達がいる。老いて来ると年齢に関係なく健康の個人差が際立ってくる。普通の生活が出来るのが当たり前の社会で生活をしている人たちは普通の生活が出来ない人達を見かけなくなる。
生活をするうえで不自由を感じる高齢者は次第に社会から見えなくなっていく。活動できる場所が限られてくるからだ。こうなると老化現象が顕著になり若さを失い始める。表の社会で普通の生活が出来るシニアは若い。70歳を迎える今そう感じる。
普通の生活が出来る、出来ないを今まで意識したことがなかった。老いて来てその重要さを認識した。健康な体で不自由なく動き回れるシニアは若い。普通の生活が出来ることが当たり前に感じている。シニアが転倒して骨折すると普通の生活が出来なくなる。その時、初めて普通の生活が出来ることの有り難みを感じる。
70歳になっても不自由なく普通の生活が送れるシニアはまだ若いのである。
普通の生活が出来るから若い
若さは見た目の印象だけではない。健康で体を自由に動かせる状態も指す。活発に活動しているシニアは肉体的にも精神的にも若い印象を周りの人に与える。目的を持って生活をしているからである。そんなシニアは当たり前のように普通の生活を送っている。
普通の生活を続けられるシニアはこんな事ができている。
自由に歩ける脚力がある
70歳を過ぎるとふと脚力が衰えてきていることに気づくシニアが増えてくる。今まで5キロぐらい歩いても平気だったのが何故か疲れて歩けなくなる。脚力の衰えは歩く距離の疲労感と階段の上り下りの時に出始める。動物も人間も移動手段である脚力が衰えると死に向かう。百獣の王ライオンでも脚力が衰えると獲物を取ることができなくなり餓死する。人間は時間を経て死に向かう。
杖を使って歩くから始まり、歩行器に進み車椅子になる。最終的に家族や介護ヘルパーの手助けがないと身動きが出来なくなる運命になる。もし、脚力を維持できていればこんな不自由な生活を送ることはないと悔やむ。自分の足で動けないという不自由さは死に向かう入口である。
普通の生活を続けるには自由に歩ける脚力が必須である。この事実を大きな声で叫んでも何も対策を取らないで流れるように流れていくシニアが多い。一方でスポーツジムに通い脚力を鍛え始めるシニアがいる。続けられるシニアは普通の生活を継続できる。続けられないシニアは行動の不自由を嘆きながら老人ホーム行きを待つ。
午後3時頃、カフェに行くと数人のシニア女性たちが大きな声でこんな話をしていた。〇〇さんが転倒して腰を痛め動けないらしい。自宅療養生活を1、2週間するうちに立ち上がって歩けなくなった。訪問介護へルバーによるリハビリを続けていたのだが、元の体に戻れない。脚力をつけるために老健施設での生活になったが脚力は戻らないため、老人ホームに入居してしまったという話であった。
70歳過ぎに何らかの事情で歩けなくなると元に戻るのに時間と労力がかかり、回復できない場合が多い。シニアの普通の生活は脚力維持にかかっている。
筋トレで筋肉が付いてくる
運動をしても問題がない体のシニアが老化で落ちてくる筋肉を維持向上させるためにスポーツジムで筋トレを始める。老人の筋肉は若者と違って増やすのに時間と食事療法が必要になる。 筋肉は筋肉を作り出すための材料、タンパク質、を多く取らねばならない。この材料を無しに筋トレをしても筋肉の量は増えていかない。
定期的な筋トレを生活のリズムの中に取り入れて栄養バランスの取れた食事をすることで徐々に体の筋肉量が増えていく。筋肉は普通の生活をするうえで必要不可欠である。老化による筋肉量の損失があるポイントを過ぎると今まで出来ていた動作が出来なくなったり、苦痛を覚えたりし始める。
筋肉の損失で動作が重く感じたり、以前よりも疲れがひどくなったりしたら筋トレを定期的に始める最終通知になる。この時期を逸すると筋肉量を元に戻すための時間と苦労が長く続く。普通の生活が出来ているうちに体の筋肉量を維持向上させる筋トレを定期的に始めるべきである。
自分で身の回りの世話ができる
自分で身の回りの世話が出来なくなるサインはこんなときである。
- お風呂よりもシャワーを好むようになる(お風呂掃除が出来ない、お風呂の出入りが大変になったためなど)
- 自宅の掃除や衣類の洗濯の頻度が少なくなり、独立している子供の力を借りるようになる
- ゴミ出しが大変になり、自宅内にゴミが溜まり始める
普通の生活が出来ているうちは上記のようなサインはない。これらのサインは体力の衰えから来ている。筋肉量の損失である。
自分で身の回りの世話が出来て当たり前でないと顔が若く見えても若いとは言えない。
食欲旺盛である
老人は少食になると体力が落ちて体が枯れていく。元気なシニアは食料旺盛な人が多い。老人は老いると自然に食事量が減っていく。体を動かす機会が少なくなり、今までと同じカロリーを必要としなくなる。肥満体の方は別にして普通のシニアは食事量が減る。
普通の生活を維持するには体を維持するための消費カロリー量が必要になる。活発に動いているシニアは消費するカロリーを増やす必要が出てくる。自然と食事量が増える。定期的な運動を続けている人は体が食欲を引き出す。自然に食欲旺盛になっていく。腹が減っては戦はできぬになる。
若さの裏付けとして活動エネルギー源の確保がある。
性的な興奮で勃起と射精ができる
シニア男性の若さは性的興奮で起きる勃起と射精にある。本能として機能する勃起と射精は身体の若さを表すバロメターになる。男性は老化するに従い男性ホルモンのテストストロンが減少してくる。テストストロンが減少してくると生殖機能も衰えてくる。その影響で勃起と射精も昔ほど元気がなくなる。
70歳を過ぎても勃起して射精が出来るシニア男性は生殖機能がひどく衰えてきていない。魅力的な女性の体を見て局部が興奮してこないシニア男性は若いとは言えない。本来の機能が老いとともに消えて来ている。体の若さは本能まで影響する。
男性ホルモンのテストストロンを増やすのに効果がある方法は(1)亜鉛を毎日1錠取る、(2)定期的な筋トレをする、(3)十分な睡眠を取ること。即効性はないが、継続しているとその効果が見えてくる。私は週2回筋トレをする。筋トレをした翌々日にテストストロンの増加で性的な興奮が高まってくる。勃起は問題なく出来て射精も少量だが出来るようになる。睾丸で精子製造が減少してきているのが分かるが製造し続けているのは確かである。
体格を維持できている
老いを感じているシニアの姿はこのような姿である。
- 猫背で下向きに歩く姿勢
- 歩幅が狭い
- 歩き方に力強さがない
筋肉が失われ始めると体が崩れてくると言われる。シニア女性が姿勢を気にして運動を始める理由がそれである。姿勢が良いと若く見える。下を見て歩く姿、腰を曲げて歩く姿は普通ではない。普通の生活が出来ているシニアは体格面でも問題がない。
私が筋トレを続ける理由の一つに体格の維持がある。ほぼ70歳の私の体は逆三角形でお腹は出ていない。誰が見ても筋トレを続けている人の体格になっている。それがひと目で分かる。今の体格を80歳になっても維持できるよう筋トレと栄養バランスが取れた食事を続けている。
首から上はシニアの顔つきであるが、首から下は筋トレをしている若者の体格になっている。筋肉は年齢に関係なく鍛えれば付いてくる。ただ、時間と継続性が要求される。
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結論
60歳代の時、60歳代はまだ若いと思っていた。70歳を迎える今感じることは60歳時と同じように70歳もまだ若いと感じることである。その理由は問題なく普通の生活が出来ていること。老化による著しい支障が体に起きていないことである。自分が老人になったと感じる時は自分の体を自由に動かせなくなったときである。
老化予防として一つ言えることは「老いれば老いるほど体を頻繁に動かすこと」である。普通の生活をしていると自然に体を動かす頻度が少なくなる。体に楽な生活を始めるからである。このパターンに入る前に意識して体を動かす習慣を身につけることが若さを保つ。
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