シニアのささやかな楽しみ(孤独を楽しむ)

毎朝、仕事に出かける時に出会う老人がいる。駅近くにあるスーパーに毎朝買い出しに行っている老人だ。駅に向かう私と買い物帰りの老人とすれ違う。老人の手には、ラージサイズのビール缶2本とおつまみのお菓子がビニール袋に入っていた。彼は、毎朝、スーパーに買い出しに行く。足を鍛えるためにそうやっているのだと思う。

もう、80歳を越えている老人だと思う。一人で買い物だから一人で生活をしているのだろう。彼のささやかな楽しみは、好きなビールとおつまみのお菓子でテレビを見る事では?・・・と想像している。

誰にでも一人で楽しむ時間がある。

ささやかな楽しみの時間を大切にする!!!!

80歳を越える老人は、ビールとお菓子で自分の時間を楽しむ。私は、どうだろうか。月に1度、家内は実家にいる両親のお世話で外泊する。そんな時は、自由に私は自宅を使える。家内が外泊する日は、仕事を早めに切り上げて自宅に帰る。帰る途中でスーパーに立ち寄り、好きなポテトサラダとくし団子、そして、歩きながら飲むビールを買う。

いつもは家内の生活リズムに従った生活をしているため、自宅に早く帰られないルールが我が家にある。ピアノを子供や大人に教えているため夜の19時前まで帰宅厳禁なのだ。そのルールから解放される時が妻の外泊の時だ。

夕食は好きなものだけをそろえる。料理が出来ないというか、料理を自分でする習慣が作れないうちに育ってしまったシニアだからだ。その時に食べたいお惣菜を買ってきたり、近くにある「かつや」でとんかつ弁当を買ったりしている。時には、ピザを取ったりする。

ささやかな楽しみは、妻が作るルールから解放されることをする事だ。

家内は2台のテレビを同時に見る特技がある。そのため、見たい番組が二つあると私はテレビを楽しめなくなる。そんな制約も妻がいない日は無くなる。ビデオに撮った録画を思う存分に楽しめる。くし団子を食べながら録画を見るのだ。お酒が強くない私なので缶ビール一つで酔いが回る。非常にコスト安な人間である。

ほろ酔い気分で録画番組を視聴しながらおつまみのお菓子を食べる。いつも、お腹いっぱいになってしまう。食べたいと思ったものが食べれない欲求がこの時に出てしまう。

自宅で夕食を食べない時は、下車駅の近くにある焼き鳥の立ち飲み処で焼き鳥、生ビール、枝豆を楽しむ。仕事帰りに飲み屋に立ち寄る習慣がない私であるので時々焼き鳥屋に顔を出す。

こんなささやかな楽しみは、家内がいるから味わえるのだと思う。一人になったら、こんなささやかな楽しみが楽しみにならなくなる。いつでも出来てしまうからだ。

独身時代の私は、SF映画が大好きであった。時間があれば、SF映画を見つけて見に行っていた。映画を除けば、何もないかもしれない。誰もがいつかは孤独な生活を送ることになる。そんな時に自分を楽しませるささやかな時間の作り方を知っていると孤独を紛らわせる事が出来る。

一番良い事は、好きな事に没頭する事だと思う。自分でコントロールできる範囲で自分を楽しませる事を今から作り出す。これからのシニアは、自分を楽しませる方法を早めに見つける事だと思う。