いつか分からないがニューズウィークのカバータイトルが、「一生働く時代」であった。内容は読んでいないが、言いたいことは分かる。人間の寿命が長くなったために今までの社会慣習では社会が上手く回らなくなったのだ。日本では、定年退職が人生の一括りになっているが定年後の人生が長くなっている。60歳・65歳で退職してから20年以上生きる高齢者は何を羅針盤にして生きて行けば良いか分からない人が多い。
人生の羅針盤を知りたければ、長生きをした人にどのような生活を送っているを聞けば良い。どんな回答が出てくるだろうか。年齢が90歳以上で元気に生きている老人が近くにいれば、一度話を聞いてみてはどうか。
人生はこうでなければならないという法則はない!
子供の頃は、両親から良い中学校、高校、大学に入って大企業に就職する道を知らないうちにインプットされていた。または、世間がそのような路線を私たち子どもに植え付けていた。勉強ができないと大人になってから幸せな生活を送れないというイメージが付いて回った。
大学卒業後、会社に入り30代後半まで世の常識のような路線を会社員として送っていたが、色々な理不尽な経験をして今まで教えられて来た事が現実を反映していない事に気が付く。生きざまは人それぞれ違って、幸せの感じ方にも多様性がある事が分かった。色々な世界が世の中にあり、自分が住む世界はその一つである事を知る。
高度成長期に社会人として生活してきた団塊世代のしっぽにいる60歳代のシニアは、人生100年と言われる時代でどのように生きて行こうか迷っている。誰もが100歳まで生きられるとは思っていないだろうが、健康寿命が70歳である現在、少なくとも10年間は普通の生活が出来るシニアが多い。
そんな元気なシニアを社会はこれからどのような取り扱いをするのか興味津々である。
何もしないで時間を無駄にしているシニア
会社を卒業したシニアの多くは、自由になった時間を上手く使えていない。会社の名刺が使えなくなった名無しの権兵衛が自分はいったい誰なんだと自問する。今の私はこの世界で何の役割を果たすために生きているのか考え始める。人生の大先輩たちは、老後の生活方法について何も教えてくれない。
むしろ、教えるというよりも自分で探せといっている。
街中を暇そうにぶらぶらと歩いているシニアは、仕事も遊びも熱中出来ない生活を送っている。会社を卒業してからも引き続き雇用されて一生懸命働いている人は幸せだ。一生懸命自分がやりたい事を追求している人も幸せだ。やりたい事が見えている人は、残りの人生の使い道を知っている。
健康寿命を70歳から80歳まで伸ばせるシニアはこれから多くなってくる。健康志向が広まり、スポーツセンターで筋トレや健康教室に通っているシニアが増えているからだ。今までの高齢者たちとは違う。今の60歳代は、10年若く成っている。健康のために仕事をしているシニアが多い。何かに没頭して動いているシニアは、生き生きしているからだ。
人生に目的があると生きやすい
目をつぶって自分は何をしたら楽しいのか、嬉しいのかを考えてみる事だ。何もないはずはない。例えば、1週間フロリダにあるディズニーワールドで遊んで見たいとか、テキサスのヒューストンでNASAを見学してみたいとか、ポルトガルの田舎町で1か月間民宿に泊まってローカルな生活を味わってみたいとか。
実現できない夢かもしれないが、そんな夢に向かって自分の人生の羅針盤を向ければ何がか生まれてくる。若い人たちと違って自由な時間がシニアに与えられている。生活費を稼ぐ目的で叶えたい夢に向かって働くと毎日が意味を成す。街中を無目的に歩いている高齢者を見ると悲しい気持ちになるからだ。人生に目的があると歩き方も違ってくる。
ちょっとした目的や目標を持つと翌日から違った生活が始まる。例えば、夜寝る前に明日食べるランチ(外食)を何にしようかと考える。いくつかの候補店が頭に浮かんでくる。ランチの価格で選ぶか、価格を無視して食べたい料理で選ぶか、待たないですぐに食べれるお店で定食を食べるかを考える。食べるランチが決まれば、それが明日の目的になる。
定年退職後の時間の使い方もこの延長線上にある。目的や目標を何にするかで決まる。
残りの人生を楽しみたいと思うシニア
私は70歳になった今、興味がシフトして来ていることに気がついた。典型的な興味シフトは性的な興奮や魅力である。70歳になるとオナニーで勃起や射精ができなくなる、難しくなる。女性の裸を見ても若いときほど興奮しない。ただ、今までそれほど気にしていなかった女性の魅力を感じ始める。
タイトのスカートを履いた若い女性の後ろ姿と薄っすらと浮かぶパンティーラインに以前以上に目が行く。どこでも見かける後ろ姿だが、目を楽しませてくれる。もう一つはタイトなパンツを履いた若い女性のお尻である。形の良いお尻は見とれてしまう。
見て楽しむという趣味である。若い女性の若さは魅力的である。かわいい女子高校生の顔を見ても若さの魅力を感じる。若さが美をもたらしているということが分かる。若い女性と一緒にいるだけで老人は楽しい時間を過ごせる。
昨年の9月に女の子の孫が生まれた。日増しに可愛くなっていく。この子が高校生ぐらいになれば、孫と一緒にいるだけで楽しくなる。あと、15年ほど長生きをしないといけない。生きていればそんな楽しみを味わえる。
残りの人生を何に焦点を当てるか!
考えれば色々な選択肢が浮かんでくる。自分の欲求に正直になることで何をやりたいかが見えてくる。世間の常識に囚われない。常識は絶えず変化していく。世代毎に常識は違う。世間中心の視点で自分の人生を見ないことである。自分中心に余生を楽しむべきと私は思っている。
私の楽しみ方
- 魅力的な若い女性を眺める
- カフェの女性店員とお喋りをする
- 筋トレで老いていく体を若返らせる
- 妻と旅行に出かける
- 美味しいカレーライスとコーヒーを楽しむ
- 成長して行く孫たちとの触れ合いを楽しむ
- オナニーが出来る間に楽しむ(前立腺がんの予防になる)
世間では色々な事件や出来事が起きているが、一番重要なことは自分が住む世界で死ぬ前までに楽しめることをすることである。老人ホームに入居するようになったら確実に死を待つことしか出来ない。そうなる前に自己中心的に考えて生活をする。
結論
60歳を過ぎた人の人生は、お手本がないし、お手本を参考にしながら作り出す人生はつまらない。そこには創造性がないし、自分らしさもない。これが私の人生なのだという主張がある生活を送る最後の機会である。