定年退職をして年金を受給し始めると You are Nobody! になる。ただの人になる。今までの生活は、所属する会社というブランドで自分が誰であるかを伝えられたが、組織から離れた生活をすると名刺がなくなり、仕事もなくなり、一体、あなたはどなた!となる。こんな環境に長くいると世間体や他人の目を気にしなくなる。生活が自己中心的になり、好き勝手が出来るようになる。
歳を取ると世間体をあまり気にしなくなる!
老後のこだわり
老いてくると今までの社会通念で人を判断してきた指標が変わってくる。初めて会う人を理解する時にその人の学歴、職歴、どのような場所で生活をしてきたかが判断の基準になる。老いてくるとあまりプライベートな事を詮索しなくなる。ありのままの姿と印象をそのまま受け入れる。お互いに60歳を過ぎて組織に所属していなければ、過去のことよりも今のことが重要になる。
シニアの関心事
シニアの関心は、物を所有する事から生きがいが有るか、無いかに変わる。買いたい物が年齢と共に少なくなる。目が悪くなり、機敏な動きが出来なくなり、今まで欲しかったベンツに興味を持たなくなる。健康障害が生まれると価値観がガラリと変わる。体力に自信をなくせば、海外旅行にも行きたくなくなる。今まで出来たことが出来なくなる不自由さが生活の価値観を変える。
シニアは、自由になった時間を好きな事に使える。好きな事があるシニアは、自分が一番楽なライフスタイルで好きな事をやり始める。他人の目を気にすることが無くなれば、着ている洋服も好き勝手になる。TPOを気にすることがなくなり、周りの人から違和感を感じ始めるが、気にしなくなる。Going my way!である。
詮索される定年退職後の生活
夫婦二人の生活で社会的な制約を感じるのは、定年退職後に何をしているかを詮索されることだ。特に主婦たちの間でこれが話題に上がる。その話題が自然と夫にも入ってくる。誰かのご主人が起業すれば、自分の夫も起業してはとなる。変な影響がプレッシャーとなって自分たちの生活に及ぶ。
家内たちの話題は、子どもたちの結婚、赤ちゃんの誕生、両親の介護と葬式、そして、相続問題だ。旦那たちは、話題らし話題がない。家内たちと違って横のつながりが薄いため井戸端会議など無いのだ。
旦那たちは、お金の問題に神経が行っている。年金だけでは生活が出来ない事がわかっている。年金+その他の収入を確保しなければ、余裕ある生活が送れない。再就職するならば、今までのこだわりを捨てて選り好みしないで雇用してくれる会社に再就職するしか無い。パートやアルバイトも変なこだわりを捨てて、やれる仕事をやるしか無くなる。
何かにこだわりを持とうとするシニア
シニアはこだわりを失い始めると返って自分が感じていた幸せ感も失い始めるのではないのか。私はそう感じている。趣味があるシニアは、趣味のこだわりを追求する。私は、仕事で使う道具に拘る。パソコンのスペックは、いつも、最高なスペックにする。使い勝手が良いパソコンでないと仕事が楽しめないからだ。
シニアになると男女ともに体型が崩れていくる。男性は、お腹が出っ張り太り始める。女性も同様だ。着るものも体型に従って変わってくる。筋トレを始めて姿勢や体型を改善しようとするシニアが急増している。人生100年というキーワードが独り歩きして健康寿命を伸ばす事にお金と時間を投資するシニアが増えた。
健康を意識している60歳代のシニアは、近くのスポーツジムに通い始める。今の60歳代のシニアは、確実に健康寿命を伸ばす。健康へのこだわりを持ち始めたからだ。
結論
- 老いてくるとありのままの姿と印象をそのまま受け入れる。
- 夫婦二人の生活で社会的な制約を感じるのは、定年退職後に何をしているかを詮索されることだ。
- シニアのこだわりがその人の個性とライフスタイルを表す