懐に入ってくるお金が不安定だったり、少なくなったり、固定されたりすると将来の老後生活に不安を覚え始める。自分たちの老後をどのような生活にするかは、65歳以降に迎える本格的な老後までに何を準備するかだろう。金銭的な安心を誰もが求める。多くの人は金融資産を取り崩す老後の生活になる。年金の額も下がってくるのも分かっている。
体を動かさないでお金を稼ぐ仕組みが出来ていれば、老人になってもお金が入ってくる。金銭的な安心はお金が毎月入ってくる仕組みにある。
だが、全てには前提条件がある。健康で普通の生活ができる体を維持できていること。老後の生活はお金ではなく、健康で決まる。普通の生活ができる体を持っているシニアほど他の体の不自由なシニアから羨ましいと思われる。
普通の生活をより快適に楽しくするには無駄のない実生活で困らない生活環境を作り上げることである。物で溢れている自宅は使わないものでゴミ屋敷のようになる。もったいないから捨てない。まだ使えるから持った置く。そんな物だらけの家になってしまう。
お金を稼ぐことができても「あれば便利なもの」と思い、ついつい買ってしまう。お金は出ていくばかり。そんな物がたくさんあると結局は使わないで埃を被る。老後の生活は「なければ困るもの」だけ買うことに徹するのがコツである。
目次
節約する生活はお金の作り方と使い方にある
今60歳代のシニアは、下記の事実を真剣に考慮すべきである。
- 70歳を過ぎると体を使った仕事が出来なくなる可能性が高い。
- 高齢者を雇用してくれる会社は年齢とともに減少する。
- 節約する生活になる。
1と2の事実は、避けようがない。そのまま受け入れて何が出来るかを考える。3は、今から新しい習慣を作ることで出来る。
お金が毎月入ってくる生活では、多少の無駄遣いがあっても生活に余り影響しない。年金生活になるとこの無駄遣いが致命傷になる。お金を無駄遣いする習慣は、急には変えられないからだ。生活で痛みを感じるため徐々にライフスタイルを変更する必要がある。
「あれば便利なもの」は買わない。「なければ困るもの」だけ買う 。
上記の事を生活の基本にした習慣を身につける必要がある。今からこのルールを実行することで無駄遣いが削減できる。無駄遣いを無くす習慣を身につけるには時間がかかる。今やらないと急には身につかないし、時既に遅しになる。
家電製品や自動車などは絶えず新しい便利なものが生まれてくる。買い替え需要で産業が成り立っているからだ。年金生活の高齢者は、既にあるものは買う必要が無い。無いものでも「今本当に必要なものであるかどうか?」、「無いと本当に困るものなのか?」を検討する。
最近、エアコンを買い替えた。10年以上使っていたエアコンにちょっと不安を覚えたからだ。この暑い時期にエアコンが故障したらどうしようか。電気料金が上がってきているので電気量を節約できていいないのではと。そこで思い切ってエアコンの買い替えを実行した。熱中症予防でエアコンは必須になった。その意味合いで無いと困るアイテムである。
お金があるとつい買ってしまうという習慣
お金があるとつい買ってしまうという習慣は今から改めるべきだ。急には節約生活を送ることが出来ない。すごい痛みを感じるからだ。もし、本当に必要な物を買うならば、値段が高くても耐久性が良い製品を買うことだ。類似のものを複数買うことがなくなる。
衣類などは衝動買いしやすい。70歳の私も例外ではない。暑い夏が長引いてくると夏にあった服装に自然と目が行く。ちょっとお安い価格で好みのパンツやシャツが売られると衝動買いしてしまう。後で気がつくと類似のパンツやシャツで溢れていた。安いからあまり影響しないだろうと思って買うのだが、それが累積すると高い買い物になる。
お金は知らない縁に財布から出ていってしまう。「無いと本当に困るものなのか?」という自問に答えないで買ってしまう姿勢に問題がある。私の場合、仕事でお金が入ってくるから大丈夫という考えが頭にある。それが原因である。この考え方を根本的に変えなければいけない。
小遣い稼ぎで少しでもお金を稼ぐ
お金を稼ぎたいという欲求が強いシニアならば、年老いた体でもデキる仕事を探す。毎日散歩する時にポスティング・チラシのバイトも一緒に行う。体を鍛えると同時に少額でもお金が入ってくる仕組みが作れる。
頭を使った仕事を自分で作り出せば、日中の時間はその仕事に投入できる。頭を使った仕事とは、今までの知識や知恵をお金に変える仕事である。自分の知的なリソースをお金に変えることが出来るかどうか定かでない高齢者が多いと思う。そんなシニアは、こちらで腕試しをしてみると良い。
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老後の生活は「なければ困るもの」だけ買う
考え方と具体的な方法
1. 価値観の再構築:本当に必要なものは何かを考える
この生活を始めるには、まず自分の価値観を見つめ直すことが大切。
- 「必要」の定義を明確にする:自分にとって「なければ困る」とは何かを具体的に書き出す。食料品、医療費、住居費、光熱費、最低限の衣類などが含まれる。
- 「欲しい」と「必要」を区別する:広告や他人の生活に影響されて生まれる「欲しい」という感情と、生活に不可欠な「必要」を厳密に区別する習慣を身につける。
- 衝動買いを避ける:物を買う前に、「これは本当に必要か?」と自分に問いかける時間を設ける。24時間待ってから購入を検討するなど、ルールを設けるのも効果的である。
2. 具体的な実践方法:モノを減らし、お金を使わない生活へ
価値観が定まったら、それを具体的な行動に移す。
- 所有物の見直し:現在持っている物をすべて見直し、「なくても困らないもの」を整理する。これは、新しいものを買わないだけでなく、今あるものを有効活用することにもつながる。
- サブスクリプションサービスの解約:動画配信サービス、雑誌の定期購読など、なくても困らないサービスは解約を検討する。無料の公共サービス(図書館、公園など)を活用する。
- 食生活の簡素化:栄養バランスを考慮しつつ、安価で手に入る食材で自炊を徹底する。外食や出来合いの惣菜は、特別な機会に限定する。
- 衣類は最小限に:着回しができるシンプルなデザインの服を選び、数枚でやりくりする。流行を追うのではなく、長持ちする上質なものを少数持つようにする。
- 娯楽の再定義:お金のかからない娯楽を見つける。散歩、読書(図書館を活用)、家庭菜園、ボランティア活動など、モノの消費につながらない楽しみを見つける。
- 医療費の管理:健康保険証や医療費控除の仕組みを理解し、医療費の負担をできるだけ抑えるように努める。日頃から健康に気をつけ、病気の予防に努めることも重要である。
3. 社会とのつながりを保つ
モノを買わない生活は、孤立を招く可能性がある。精神的な豊かさを保つことが大切。
- 人との交流を大切にする:お金をかけなくても、人と会って話すことはできる。地域活動やボランティアに参加して、人とのつながりを保つ。
- スキルや経験を活かす:これまでの仕事で培ったスキルや趣味の知識を、地域の人に教えるなどして、社会との接点を持ち続ける。
この生活は、単に節約するだけでなく、精神的な満足感を得るためのものである。
私の社会とのつながりは仕事、筋トレの趣味、NPO団体への参加でつながっている。趣味の延長線での付き合いが長く続けやすい。
結論
「あれば便利なもの」は買わない。「なければ困るもの」だけ買う老後生活は70歳になった私にとって深く考えるべき課題である。衣類を取ってみれば、一生着続けるに値する量の衣類がある。古いジーンズなどは10本ぐらいある。捨てても良いような古いジーンズもあるが捨てられない。心の奥底でまだ履けるという意識があるためである。
物に溢れている今の生活では「あれば便利なもの」は買わないで「なければ困るもの」だけ買う生活に徹するのが一番良い。お金が心配ならば、小遣い稼ぎをすることを考えながら節約の生活をするしかない。
老後の節約は「なければ困るもの」だけに集中することではないか。それが何であるかを吟味しながら物を買う。