急速に進む高齢化と社会のデジタル化でデジタルの恩恵を受けられる層と受けられない層の情報格差が顕著に出始めている。デジタルキャッシュ、デジタルチケット、スマホのアプリを使った通勤通学定期、レストランで料理を注文するQRコード、デジタルに詳しくないシニアには分からない世界が広がっている。デジタルデバイドの現象である。
デジタル・ディバイドとは、「情報通信技術(IT)(特にインターネット)の恩恵を受けることのできる人とできない人の間に生じる経済格差」のことを言う。
電車の中、歩いている人たちが手にしているものはスマホ。スマホが社会のデジタル化を推進している。スマホを使えなかったら生活で戸惑うことが多くなる。スマホを使っていないシニアはその戸惑いを経験する回数が増えていることに気が付く。
60歳以上のシニアは社会のデジタル化に追い付く学びが必要になっている。
目次
60歳以上のシニアはパソコンよりもタブレットやスマホを学ぶべき
パソコンに触れた経験が無いシニアにとってパソコンを学ぶのは苦労する。キーボード操作からして覚えるのが大変。その上、パソコンのハードウエア、OS、アプリソフト、インターネット接続など知らないことを学ぶ手間と苦労が多い。
社会のデジタル化はパソコンを乗り越えてタブレットやスマホが中心に広まっている。パソコンは持ち運びが大変。インターネット接続も外出先で自由に出来ないという不便さがある。スマホはインターネット接続が出来ることが前提で作られている。電話通信機能にパソコン機能が追加された電子機器である。
キーボード操作ではなく指操作でスマホやタブレットは使える。これらの機器もパソコン同様に学ぶべきことは多いが、利用する上でパソコンよりも簡単である。
タブレットやスマホの利用状況を見ればシニアが取り残されているのが分かる
下記の図を見てほしい。60歳から70歳以上のシニアはまだ若者たちほどスマホやタブレットを使っていないことが分かる。社会のデジタル化で60歳以上のシニアが情報格差を受けている。
(引用先:日本総研 https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=102373)
高齢者がタブレットやスマホを利用していない原因
60歳以上のシニアがなぜタブレットやスマホを活用していないのか。その理由が下記の図で分かる。
(引用先:日本総研 https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=102373)
高齢者はタブレットやスマホにこんな考えを持っている。
・興味がない/必要性を感じていない
・使い方がわからず、使いこなせていない
・必要ならば家族に任せる
学ぶべきことはスマホ操作とアプリの使い方
ドコモ、AU、ソフトバンクなどでスマホやタブレットを購入すれば、操作方法を教えてくれる教室がある。その教室でスマホ操作とアプリの使い方を学ぶことが第一歩になる。
ドコモスマホ教室 https://study.smt.docomo.ne.jp/about/index.html
AUスマホ教室 https://school.au.com/
ソフトバンクスマホ教室 https://www.softbank.jp/mobile/special/sumaho-adviser/
スマホを使う用途では
1.電話
2.LINE
3.地図
4.メール
5.QRコード
6.カメラ写真
7.ウエブ閲覧
・・・などをシニアが最低学ぶべきアプリの使い方になる。
現実の社会はタブレットよりもスマホによるデジタル化が急速に進んでいる。タブレットは通信機能が出来ないものがある。スマホは通信機のがあるのが当たり前になっている。その点でタブレットを使うよりもスマホを使ったほうが利便性が高い。
スマホを購入するときは既にスマホを使っている子供たちと同じ製品が良い。困ったときに直ぐに教えてもらえる。
結論
アナログからデジタルの世界に社会は変貌し始めている。レストランで食事をしようとしてもメニューが置いていない。テーブルの上にはQRコードが表示された紙が置かれて、こう説明されている。「スマホでQRコードを読み込んでメニュー画面を表示して注文をしてください。」と。
こんなレストランが増えている。スマホを使っていない老人は料理を注文するときに戸惑う。新しいレストランは消費支出が多い若者を対象にスマホを使った注文方式に運営を変えている。時代の変化についていけない老人はデジタルデバイドで社会の片隅に追いやられる運命にある。
今からでも遅くない。パソコン、タブレット、スマホの使い方を学び始めることである。パソコンよりもタブレットやスマホのほうが老人向けである。パソコンはキーボード操作を覚える必要があるが、タブレットやスマホは指操作を学べば使えるようになる。
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