横浜から相鉄線の天応町駅に降りて徒歩で5分ほど行く場所に横浜ビジネスパークがある。大手企業が集まっているビジネスコンプレックスだ。このビジネスパークには、色々な芸術アートが至る場所に展示されている。スタバがこのビジネスパークの一角にある。そのスタバで時々仕事をする。スタバのアルバイトではなく、インターネットの仕事をする作業場として使っている。
いつものように天応町駅から横浜ビジネスパークにやってきたら、入り口近くに老夫婦が一生懸命に写生している姿を見た。年齢的に70歳代後半の老人だ。夫婦で写生している姿は微笑ましい。同じ趣味がある夫婦は余生を他の夫婦よりも味わえる。
ふと、気が付いたことがある。老人が写生をするとどんな効果があるのか。
認知症予防には脳を刺激する活動が良い
70歳代後半になれば、認知症にならないように何かをしているはずだと。老健施設に入居している義母は、老健施設で色鉛筆を使って塗り絵をやっていた。認知症予防の活動である。絵を描くと脳の活動を刺激する。そうか。あの老夫婦は認知症予防のために写生をしていたのかもしれない。趣味が同時に認知症予防になっている。
認知症予防
認知症予防で良く耳にすることは指先を動かす活動をすると脳を刺激して認知症予防になるという。家内はピアノを子供や大人に教えている。ピアノが趣味である。私はインターネットで仕事をしているのでキーボードを1日中叩いている。家内も私も指を活発に動かしている。知らないうちに認知症予防になっているのではないか。
還暦を過ぎた頃から健康に気遣うようになる。70歳を過ぎると認知症が歩み寄ってくる気配がしてくる。80歳になれば初期の認知症の症状が出てくる。ただし、個人差はある。手や指を動かす作業は自然と脳を刺激する。散歩も同じように体を動かすことで脳を刺激する。
認知症予防は体を動かして脳を刺激し続ける事で予防になっているのではないか。写生は筆を動かして目に見えたものを描く。脳はその作業をするために刺激される。
積極的に情報を収集する活動
年齢に関係なく認知症の気配が全くない老人もいる。その一人が家内の父親である。96歳であるが認知症と無縁な老人。頭がしっかりして言動もおかしくない。時代の流れに頭はついて行っている。
彼は写生はしない。やっている事は本をよく読む。それにBSテレビチャンネルを良く見る。海外の動向をBSチャンネルを見て情報を得ている。一人で自宅生活をしていた。週に1回私たち夫婦が生活支援で宿泊していた。彼を見ていると「凄い!」としか言えない。96歳の年齢で一人生活が出来ていた。認知症の兆候もない。
彼は時代に付いて行くために本とテレビで世の中で何が起きているのかを学習していた。私たち夫婦との会話で出る新しい言葉も理解していた。
認知症は脳の刺激が減少すると成り易い。頭を使う事をやっていれば、脳の神経系統は維持され、成長する。認知症になるシニアは忙しい仕事から解放されて自宅で暇している人が多い。仕事を辞めた途端に脳を使う刺激が無くなり、今までと同じ神経系統を必要としなくなる。老化によって使わない物は自然に消えて行く。その一つが認知症となって出てきているのではないか。
80歳過ぎの老人がスポーツジムで筋トレ
筋トレは認知症予防になる。これは医者も勧めている。体を動かす動作は脳神経を刺激するからだ。筋肉は体を動かす上で必須である。筋トレをすることで筋肉を維持、成長させる事が出来る。足腰が不自由になったら、健康寿命が短くなる。足腰を鍛えれば、健康寿命が延びると言っても過信ではない。
体の筋肉を鍛える時に上半身、下半身、体幹の筋肉がある。80歳過ぎの老人はこの3つの部位をゆっくりと自分のペースでやっていた。全身の筋肉を使う事で体の筋肉と脳を刺激する。筋肉を鍛えると脳にこの筋肉はまだ現役で働いているので無くさないでくれという信号を出す。老化は使わなくなった筋肉を削っていくからだ。
外での写生は足を鍛え脳を刺激する
写生をしていた老夫婦は外出して写生するものを探す。夫婦で散歩しながら写生の材料を探す。散歩で体を動かしながらおしゃべりをする。写生をしたいと感じる場所が見つかったら、その場で写生を始める。絵を描きながら、指と頭を使う。写生が好きな老人たちは体と脳を刺激しながら認知症予防を意識しないでしている。
外に出て何か目的がある行動をすること自体が老人の認知症予防になる。写生はその一つの予防策になる趣味になる。
結論
- 写生は老人の認知症予防になる。趣味として写生をしている高齢者は認知症予防も兼ねている。今までそれに気が付かなかっただけ。
- 指を動かすと脳を刺激する。家内はピアノ。私はパソコンのキーボード。どちらも指を使う。
- 写生で外に出る生活は健康寿命を延ばす。外に出て色々な刺激を脳が受ける。