シニアの筋トレ後、体の調子が悪くなる理由と対策

年金をもらい始めた65歳のシニアが自由になる時間を活用してスポーツセンターのジムで筋トレを始める。運動習慣がないシニアが筋トレを始めると何故か体の調子が悪くなり、筋トレを止めてしまうシニアが多い。

筋トレ後に体の調子が悪くなるのは、当たり前と思うべきである。運動に体が慣れていないため、体が直ぐに運動を受け付けないからである。体を運動に慣らすには時間がかかる。急に負荷が高い運動をすればその反動が体の不調となってやってくる。

筋トレを始めるときは、スポーツセンターのスタッフに相談して体を慣らす運動プログラムを作ってもらうことである。ただ、体が運動に慣れても筋トレ後の体の不調は続く。それが自然な体の成長過程であるからだ。

誰でも筋トレをした2、3日間は体の調子が良くない。酷いケースであると風邪を引くことになる。でも、シニアは筋トレを続ける必要がある。60歳辺りから体の筋肉が毎年1%ぐらい自然に失われて行く。筋トレをして筋肉を増やして行かないと健康寿命を維持できなくなる。

私の場合はこんな症状が体に表れる。週2回3時間ぐらい筋トレをやり続けている体でも起きる症状である。

  1. 筋肉痛
  2. 関節痛
  3. 筋肉のコリ
  4. 体調不良(気分が良くない感じ)
  5. 風邪を引く(時々)

筋トレをした後は、誰もが類似の症状を経験する。もし、何もこんな症状が起きないならば、筋トレの負荷が少ないと言うことになる。少なくとも、筋肉痛がないと筋肉への刺激が少ない。

失われて行く筋肉を止めて、増やすには筋肉痛が伴う運動の強さが必要になる。筋トレは意図的に筋肉細胞を傷つけて傷ついた細胞を修復させることで筋肉の成長と痛みを生み出す。

私は、現在、65歳でベンチプレス93キロ、懸垂1セット10回、プランク1セット3分ができる体に成長させた。筋トレをやり続けた成果である。65歳であるが筋力と体格は10年以上も若くなっている。

そんな私でも上記の5つの症状は今でも当たり前のように経験する。1から4までの体の症状は筋トレをする上で当たり前と思うべきである。これがないと筋肉は増えていかない

なぜ、筋トレ後に体の調子が悪くなるのか?

現在の私の筋トレメニューは筋トレ初心者向けではないが参考までに書いておきたい。筋トレ時間は休みを入れて3時間ぐらいになる。

  1. ジャンピングジャック 100回(心拍数を上げる運動)
  2. 前屈と背そらし運動(5分間)
  3. 足上げ(30秒x5セット)
  4. ブレイクダンス(5回x5セット)
  5. ウォールシット60秒x5セット(背中を壁につけ、空気椅子の状態でキープをすることで下半身と体幹を鍛える)
  6. スタッガード腕立て伏せ(10回x5セット)
  7. レッグランジ(10回x5セット)
  8. プランク(60秒x5セット)
  9. 懸垂(合計30回以上)
  10. マシーン・スクワット(10回x5セット)
  11. ベンチプレス(63kg 7回、73kg 7回、83kg 7回、93kg 3回x3セット)
  12. オーバーヘッドプレス 18.5kg 片手左右 6回x3セット
  13. ダンベルカール 8kg左右 10回x3セット
  14. バイク 10分間

このトレーニングメニューを週2回行っている。それで下記のような体の変化を味わっている。

筋トレ当日の夜

症状

体全体が硬くなる。急な動きをして筋肉を動かそうとすると胸や腹の筋肉に痙攣を起こす。ちょっと筋トレのやりすぎの現象。ベッドに入り寝始めると体全体が熱を帯び始め筋肉が炎症している感じになる。この状態は、傷ついた筋肉細胞を修復する活動が私の体で始まった証拠である。

筋肉痛はまだ始まっていないが、使い過ぎた関節部位で関節痛が起き始める。筋トレ初心者は、使っていない筋肉の部位で多少の痛みを感じるかもしれない。寝床に入ると筋トレの疲れですぐに大きないびきをかき始める。

対策

筋トレ後30分から45分以内にタンパク質が多い食べ物を取る。手軽なバナナ、ヨーグルト、牛乳、サラダチキンなど。脂肪を燃やしたい人は、筋トレ後にブラックコーヒーを飲むと良い。

夕食時も肉、魚、納豆などのタンパク質が多いメニューで野菜もたくさん食べる。筋トレ後の2日間はできるだけタンパク質が多い食事をして筋肉を作る材料を多く取る必要がある。

水分も多めに取り、寝る前にコップ2杯ぐらい水を飲んで寝る。

普通であれば、コップ2杯の水を飲めば夜トイレに行くことになる。筋トレをした夜はそれがない。体から出る熱と一緒に水分が汗となって体から出て行くからである。

体の疲労回復のためにビタミン類を必ず飲む。ミネラルは、カルシウムとマグネシウムのタブレットを取る。これを取らないと朝方起きるときに足が痙攣するからだ。筋肉細胞を修復するときにマグネシウムが多く使われる。マグネシウムが足りなくなると筋肉の痙攣が起こりやすくなる。

まとめると

  • タンパク質が多い食べ物を筋トレ後と夕食時に多く取る
  • 汗とともにたくさん出た水分を補給するために水を多めに飲む。寝る前はコップ2杯の水を飲む
  • 疲労回復のためビタミン剤とミネラル(カルシウムとマグネシウムなど)を取る

筋トレ後2日目

症状

朝起きたときに体全体が少し熱を帯び、筋トレの疲れを感じる。筋肉細胞の修復がまだ続いている感じである。体が水を求め始める。寝ている間に熱を冷ますために体の水分が蒸発されるため水分補給を十分にする。

午後から体の筋肉が徐々に筋肉痛を起こし始める。体の部位ごとに筋肉のコリを感じ始め、体全体が張り始める。体の調子が気分的にちょっとおかしくなる。いわゆる、なんか体の調子が変だという感じである。

2日目の夜辺りから体の免疫力が低下してきている感じがする。体の筋肉細胞修復から出る熱はなくなるがその代わりに筋肉痛が顕著になる。体はまだ重い感じがする。寝床についてからの体全体の熱の放出は感じなくなる。

2日目にくしゃみをすれば、それは風邪の引き始めのサインになる。免疫力低下から風邪菌に体をやられ始めたサインである。

対策

体にまだ疲れが残っているので疲労回復のためビタミン剤とミネラルを取る。水分も多めに取る。体は普通以上に汗と一緒に水分を放出してるので血行を良くするために水分補充をこまめにする。

体の筋肉に張りが出てきて硬くなるのでお風呂に入った後にストレッチ運動をする。お風呂に入る前にコップ1杯、ストレッチ運動の前にコップ1杯の水を飲む。水は多めに飲んでも害はない。夜トイレに行くことを恐れない。

筋肉痛があるからあまり動かないと言うのは身体に悪い。血行を良くするために歩くべきである。筋肉痛が酷い場合は、湿布を貼るか、市販の風邪薬で鎮痛効果があるものを飲む。身体の免疫力が一時的に低下している状態にあるので身体の調子が悪い感じがしたり、クシャミをしたならば、風邪薬をすぐに飲むことである。

このタイミングを逸すると風邪を引くことになる。

まとめると、

  • 疲労回復のためビタミン剤とミネラルを取る
  • 水分を多めに取って血行を良くする
  • 身体が硬くなっているのでお風呂に入って身体をゆるくする。
  • ストレッチ運動を行う
  • 筋肉痛が酷い場合は湿布を貼る。または、鎮痛効能がある風邪薬を飲む。
  • クシャミをしたら直ぐに市販の風邪薬を飲む 

筋トレ後3日目

症状

筋肉痛の症状が和らいでくる。体の調子も徐々に回復してくる。回復した筋肉の部位が普通の状態以上に強化された感じになる。

対策

疲労回復のためビタミン剤とミネラル、そして、水分補充をする。身体は普通の状態に戻っていっている。

結論

シニアの筋トレは、無理をしないで自分のペースで行うことである。筋トレは普通の生活以上の負荷が筋肉にかかるので筋肉痛からは逃れられない。注意することは、(1)十分な水分補給、(2)タンパク質が多い食べ物を取る、(3)疲労回復のためビタミン剤やミネラルを取る、そして、(4)クシャミをしたら身体の免疫力が一時低下したと判断して市販の風邪薬を飲む。