50歳代、60歳代でリストラ、再就職か、起業か、どうするべきか?

ホームページのお問合せからメールが届いた。最近、リストラをされた60歳の男性からである。就活中だそうだ。リストラされて間もないので第二のキャリアを捜しているらしい。リストラは、前触れがなくやって来る。精神的には納得いかないだろう。

でも、現実は失業である。会社は合法すれすれな方法で強制的に社員をリストラする。狙い撃ちされるのが定年間近なシニア社員である。どんなに65歳まで雇用を維持しろと政府が言っても会社が合法的に自己退職にさせれば問題がない。多くのリストラは、強制的な自己退職だ。

コロナ禍でリストラをする会社が急増している。経営資産が豊富な大企業においてもリストラが当たり前のように行われている。パソナは本社を東京から淡路島に移すことで移れない社員を自主退職に導くやり方をしている。コロナ禍で人材不足から人材減らしにベクトルが変わった。

観光業界で働く社員は会社の倒産で強制失業になる。会社に頼り続けていた社員にとっては大きなショックで精神的に不安定になる。私が仕事場として利用しているスターバックスもアルバイトスタッフの募集が急減している。コロナ禍が失業者を増やしている。

再就職が良いのか、自分で起業するのが良いのか? 

50歳代でリストラされた会社員は再就職先を優先するが再就職先を探す時に60歳以降の身の振り方を決めてから目的を持った再就職先を探すべきである。60歳代でリストラされた契約社員や再雇用社員は65歳過ぎに起業する覚悟で再就職先を探すか、アルバイトやパートで起業資金を貯めるべきである。

再就職を選択した場合

再就職できれば、会社を取り替えたという感じだが根本的な問題を解決した事にならないと私は思っている。会社組織から離れるのは時間の問題である。現在の会社で65歳まで雇用されても65歳で退職になる。再就職先でも同じである。時間的な制限がある。65歳以降はどうするか?また同じ問題に直面する。

将来起業するという考えの目的を持った再就職であれば、違った65歳以降のキャリアが期待できる。

起業を選択した場合 

十分な準備なしの起業は99.99%失敗する。最初から成功するケースは稀である。失敗経験から学んで起業するという姿勢でなければ、起業はリスクが高すぎる。 

これから話すのは理想的な第二のキャリアである。

再就職+起業準備 > 複数回の起業挑戦 

再就職できる会社が見つかったら、その時点から65歳以降の起業に向けて準備を開始する。起業するための運転資金を貯める。何で起業するかを探す。週末に副業としてビジネスモデル案をテスト・マーケティングする。できるだけ、会社にぶら下がっている間に自分でお金を稼ぐ経験を積むことである。そのために再就職をする。

65歳以降に起業するという目的を持って再就職をすれば、起業での失敗リスクは低くなる。複数回起業チャレンジが出来る運転資金を貯めることが出来れば、成功する可能性が一段と高まる。 

60歳での起業と65歳以降での起業で何が違ってくるのか?

簡単に言って、体力と気力。60歳を過ぎると確実に体力の衰えとやる気の度合いが落ちてくる。体の至る部分で不具合が出てくる。関節痛、腰痛、緑内障、白内障、成人病、老人性難聴など予想もしない病気に襲われる場合がある。免疫力が落ちて体の弱い部分から病気が発症する。

何をやったら良いかというビジネスの羅針盤があれば、その方向に集中できるが・・・羅針盤探しから始まると不安とめんどくささが先に出てくる。

起業を60歳からするならば、ビジネスモデルを複数案作ることである。同時に、その複数のビジネスをテスト・マーケティングできる運転資金を準備しないと一回の挑戦で終わってしまう。失敗から学ぶことが多い。複数回失敗すると失敗する落とし穴を埋めてからビジネス展開が出来る様になる。

だから、

複数のビジネスモデル案とそれぞれのビジネスを展開する時に求められる運転資金を用意する。十分なお金がない時は、失敗した時にどのように生きて行くかの計画を練っておくことである。

アルバイトやパートの仕事で生計を立てながら新たな起業にむけて運転資金を貯める。年齢を取れば取るほど誰も雇用してくれないので自分で自分を雇用するしか選択がなくなるという運命を肝に銘じる。

65歳を越えれば、殆どの人達がアルバイトやパートの仕事を探すか、起業するか、年金生活を始めるかのどちらかだろう。再就職できる人は少ない。65歳を越えての起業は、自分の健康と相談になる。体力がいる起業は難しいだろう。年金プラス月額5万から10万円のアルバイトやパートの収益が有れば、65歳以降の生活に余裕が生まれるが70歳を過ぎると体調不良から働けなくなるリスクが高くなる。

結論

50歳代、60歳代でリストラで職を失った人は65歳以降の身の振り方を決めてから再就職先を探すべきである。誰かに雇用される人には必ず年齢制限がつきまとう。65歳が節目になるのでその歳になる前までに起業する準備をすることである。今の若い人たちは一つの職業では危ないと感じているため、副業や兼業に挑戦している。最終的には自分のビジネスで自活することを求めている。