今年66歳になり年金生活2年目に入った。年金をもらいながら自営業を続けている。年金生活は年齢が75歳から80歳になれば自然になってしまう。自営業をしていても健康面で問題が生まれれば、仕事を諦めねばならない。
老後の生活はお金と健康で悩むシニアが多い。お金がたくさんあっても健康を害せば老後の生活は楽しめない。せっかく貯めたお金を治療に使うことになる。本来ならば、余生を楽しむために使うべき。いつの時代であっても「体が資本」である。
年金生活をいかにして楽しめば良いのか。いろいろ考え、感じた事がある。
シニアの生活はお金、健康、孤独で苦労する
若い頃は健康よりもお金に価値意識があった。60歳を過ぎてからは健康がお金よりも価値を増してきた。老化現象を味わいながら普通の生活を楽しめる年齢のうちにお金を使う。そんな生活が一番老後の人生を充実させると思い始めている。年金生活が始まれば働くということに固守する必要がなくなる。アルバイトやパートで年金プラスの収入があれば老後の生活は楽になる。
ただ、社会とのつながりが薄くなる年金生活は孤独という問題を抱え始める。特に伴侶が先に他界した場合は深刻になる。老後の生活を共にするパートナーがいなくなると家には静寂しか無い。ひとり暮らしの老人がなぜペットを飼うのか、理由がわかる。身近に話をする相手がいない生活は長年ともに生活してきたシニアにとって異質な環境になる。
お金、健康、孤独の3つは老後生活のシニアの課題になる。
お金は十分か?
66歳の今は仕事があるので年金収入プラスの経済的な余裕がある。ただ、この状態が永続的に通過無いことはわかっている。70歳を過ぎたら今の仕事でお金が稼ぎ続けられるか疑問である。その意味で70歳までに稼いだお金をできるだけ貯蓄に回すようにしている。どれだけ金融資産があれば年金生活を不安なく過ごせるだろうか。
老後に多額のお金が発生する時は自分の世話が出来なくなる体になったときである。介護付き有料老人ホームに入居して死ぬまでお世話になる時に発生する費用になる。義父が入居している老人ホームは月額費用35万円ぐらいである。仮に10年間、義父の老人ホームに私がお世話になるとするならば、年間420万円かかる。ここで10年間過ごせば、4200万円のお金が必要になる。とても支払いはできない。
選択肢は年金だけで費用が賄えられる介護付き有料老人ホームを探すしか無い。見つからなければ、どうするか。田舎の特別養護老人ホームを探すか、子供のお世話に甘んじるしか道はない。理想的なパターンは80歳まで普通の生活を維持して数年後に他界すること。それがコントロールできれば嬉しいが、自分の運命は誰もわからない。
今から準備できることは、
- 普通の生活が出来る健康寿命を出来るだけ長くする生活習慣を身につける(筋肉量の損失を防ぐ筋トレを続ける)
- 年金収入だけで老人ホームに入って生活が出来る地方の介護付き有料老人ホームを探しておく
- 普通の生活が出来る間は働いてお金を稼ぎ続ける(インターネット関連で稼げるビジネスを作る)
現実の世界ではお金がないために孤独死を選ぶ老人が多い。介護の負担が子供家族に行けば共倒れになるリスクがある。子供がいなければ誰も頼れない。家族や親戚が有っても頼れない場合が多い。こんな状態になったらどうすべきなのか。誰もが一度は考えることである。今からネガティブなことを考えても先に進むことが出来ないので今からやれることをやるしか無い。
どんな状況になっても「死」はやってくる。どのような死に方をしたいのかが問われる。
いつまで健康でいられるのか?
66歳の私は一つ大きな不安を抱えている。30年も緑内障と生活をともにしている。右目の視野半分が見えなくなっている。左目の視野の一部も欠損し始めている。あと10年経てば、日常生活をする上で支障が出てくるかもしれないという不安がある。今わかっている健康障害(持病)は緑内障だけである。
腰痛はあるが、日常生活で支障になるほど酷くない。幸運なことは成人病予備軍に入っていないことである。毎年受ける人間ドック健康診断では何も問題がない。献血(年3回)での血液検査でも心配するような結果になっていない。その意味でこの状態を維持できれば良いだけである。
70歳を過ぎた時に居間の健康を維持できているかどうかが今後の生活が決まる。スポーツジムで定期的な筋トレをしているのでその効果を信じて励むしか無い。筋トレはシニアのアンチエイジング運動であるからだ。私が出来ることはよく食べ、よく寝て、活発に体を動かす生活を維持すること。あとは運を天に任すしか無い。
伴侶が他界したら一人になる、覚悟は?
私が先に他界したほうが楽である。家内の家系は長寿であるので私が先にあの世で妻を待つ形になるのではと思っている。もし、逆ならば非常に困る。私の生活は妻の支援なしでは回らない。自分では出来ないことがたくさんある。
- 料理ができないので学ぶ必要がある
- 家内がいつも笑いをもたらしてくれる
- 私よりも家内のほうが常識があり世間対応ができる
- 地域とのつながりがない、友人がいない
- 家内の存在が私の精神安定剤になっている
長年一緒に生活をしてきた伴侶が他界するとその後を追うパートナーが多い。年齢が行けば行くほどその傾向が強くなるという。誰もが最後はひとり暮らしになる。ひとり暮らしに慣れている人はそれほど負担にならないかもしれないが、パートナーに依存した生活を続けてきたシニアにとっては覚悟が必要になる。
一人になった時の生活をどうしたいのかを今から考えておかないと苦しい生活になる。
結論
年金収入しか無い老後の生活は不安が伴う。自分の世話が出来なくなったら老人ホームに入るお金を工面しなければならない。お金が十分あるのかどうか。老後を楽しむには健康で普通の生活が出来る身体が必須である。身体が資本である。老化で免疫力が低下して病気になりやすい。如何にして健康を維持していけるが問われる。
最後は誰もがひとり暮らしを強いられる。孤独と友だちになる準備を今からする必要がある。