老後の住居、終の棲家をどうするか?

横浜に住み始めて28年が過ぎた。この28年間にマンションの知人がマンションを売却して引っ越した。我が家は最初からこのマンションを永住の場所として購入したので引っ越しは考えていない。投資案件としての価値はあまりない最寄りの駅から遠い場所にあるからだ。

ただ、住む環境は気に入っている。子どもたちを育てる自然環境と丘から見下ろす横浜の景色が最高であるからだ。大型集合マンションであるため近くに公園が3つある。騒音がなく、静かでのんびり出来る環境に作られたマンションである。

老後の住まい選択

  1. 今の住まいをバリアフリーにリフォーム
  2. 一軒家からマンションに引っ越し
  3. 都会から地方に引っ越しする
  4. 地方から都会に引っ越しする
  5. 老人ホーム
  6. 子供家族と暮らす

年齢が60歳以上のシニアは何か大きな生活の変化がない限り今の住まいに住み続けるのではと思っている。

住まいを替えるシニアの事情

老後に住まいを替えるシニアにはそれなりの事情がある。私の知人は両親が他界したため残った実家に移り住んだ。または、他の知人は実家を売却してもっと高級なマンションに移り住んだ。

マンションをバリアフリー・リフォームをする

今の住まいをより快適にするためにリフォームをする隣人宅が多い。マンションも20年以上経過すると壁紙、水回り、床じゅうたんなどに支障が出てくる。老後の生活を考えてバリアフリー設計のリフォームを1週間かけてやる隣人もいる。

我が家は、まだ、介護支援をしている家内の両親がいるのでリフォームは水回り(キッチン、トイレ、お風呂)の3箇所をしただけである。本格的なリフォームをどうするか、決めていない。すでにリフォームを数百万から一千万円以上かけて行った人たちは今のマンションに永住するシニアたちである事がわかる。

投資案件としてマンションを購入する人は5年から10年ぐらい住んでから転売して転移していく。私の知人3人はマンションから一軒家に転移した。

二世帯住宅にする

実家の家を二世帯住宅にして住み続けるシニアも多い。マンションでも地方にいる両親を呼び寄せて同じマンション内の部屋を購入し住まわせているシニアもいる。2つのマンションでお互いのプライバシーを維持している。

家内の両親は相続税の軽減で私達に引っ越しできないかを打診してきたが、難しいと答えた。すでに今の住まいで生活が回っていて夫婦ともに働いているため横浜から東京に移って生活をするのは無理がある。

二世帯住宅にすることも考えたが、気に入っている場所にあるマンションを手放して移り住むほどの魅力を感じていない。お金だけを考えると総合的にプラスになるのだが、老後の生活の快適さを考えると今の住まいで生活をしたほうが楽な感じがする。

家内の実家であり私の実家ではないので私にとっては違和感がある。実家の場所は駅に近く都会である。家内にとっては魅力的なのだが、私は緑が多く公園が3つもある今のマンションのほうが良い。

伴侶が他界した後に老人ホームに移る

最終的に普通の生活ができなくなれば老人ホームでの生活になるシニアが多い。子どもたち家族と一緒に生活するのは子どもたち家族に迷惑と負担が行くため老人ホームを選択する。そのための老後資金があればの話だが。

自分の住まいで最後を迎えればそれが一番良いのだが、その前に自宅で住むことが難しくなったら介護支援がある老人ホームに行くしか無い。伴侶が生きていれば、伴侶の世話で自宅生活が可能だが、伴侶を亡くして一人の生活になった時点で終の棲家は老人ホームになる。

都会から地方に引っ越しする

年金や老後資金が少ないシニアは早いうちに生活コストが安い地方に移り住む。定年退職を節目に第二の人生を地方で生活をするという選択がある。働いて収入が年金以外にあれば都会での生活も可能になるが、年金と貯蓄だけの生活では都会は負担が大きい。

実家が地方にあれば、実家の近くに新しい住まいを持つか、実家に移り住む。実家が地方になければ、魅力を感じる地方を探してお試し移住を夫婦でする。できるだけ体力と気力が残っている60歳代前半に移住をしたほうが良い。

定着して移住先での生活に慣れるまで時間がかかる。出来るならば、やりたい事を準備して移住したほうが良い。田舎生活は刺激を自分で作らないとつまらない生活になるからだ。都会のように周りから多くの刺激が落ちてこない。

地方から都会に引っ越しする

地方で生活をしていた人たちが老後の利便性や刺激を求めて一軒家を売って都会のマンションを購入する。マンションは夫婦二人の暮らしで都合が良い。活動しやすい環境がある場所でマンション生活を始めれば、環境がいろいろな刺激を与えてくれる。

田舎と違って外出する場所が多くある。経済的に困っていないシニアならば、美味しい料理を楽しめるレストランが多い。教養を高める学習の場も多い。自分で刺激を作らないでも周りから刺激がやってくる。

経済的に余裕があるシニアは田舎からやってくる。

結論

どこが自分の終の棲家になるのかを考える年齢になった。今の住居で生活が快適にできればそれが一番良い。定年退職後に老後の生活の場所をどこにすべきかを考える必要がある。もし、地方にある実家に移住するならば出来るだけ早い時期に移住して環境に慣れる必要がある。

シニアには色々な事情で第二の人生を別の場所で過ごす選択肢が生まれる。両親の実家に移り住む、二世帯住宅にする、両親を同じマンションに呼び寄せて介護しながら今の場所を終の棲家にする。やりたい事を実現するために地方に移り住む。色々な事情がある。

私は今のマンションを永住の場所として購入している。子どもたちの実家は今の住居になっている。老後の生活を楽しむ環境は整っている。都会の刺激を求めるならば、30分ぐらいで横浜市内まで出ていける。地理的利便性は自動車がないと不便な場所だが、自動運転が可能になればその問題は解決される。