何十年も会社という組織で生活をしていると自分の居場所が会社になってしまう。定年退職後に自分の居場所が無くなり、身の置き方に困るのは誰も同じだろう。この時、会社時代に第三の場所を作っていたシニアはラッキーだ。自宅でもない、会社でもない、自分がリラックスできる場所だ。気分がすぐれない時、気力が落ちた時、落ち着きたい時、考え事をしたい時、寂しく感じる時、孤立した時などに自分の居場所を提供する「場」である。
私は51歳の時に組織から離れて一人で仕事をしてきている。仲間がそばにいないと落ち着かないという感覚はない。60歳を過ぎてビジネスへの気力が落ちてくると一人でいることへの不安を覚え始めた。自宅に家内はいるが、自分の居場所が外にない。