会社という組織から離れた人が共通して感じる事は、気軽に会話をする相手、仲間がいなくなることだ。会社にいれば、同僚と上司の悪口や会社の状況などを話題にして話が出来る。話をする共通話題がある。仕事をしていないでしばらく自由な生活を自宅で送っているうちに社会から取り残されたような感じを受け始める。
自分を束縛してきた組織から解き放されて精神的なストレスを解消できたと思ったら、別の問題に直面する。気楽に会話をする相手が見つからなくなったという問題だ。孤独を味わい始めるのが老後の人生である。一人で自分の人生をどのように過ごしたら良いかを考えねばならない。今までは会社中心の人生設計で時間が過ぎていたが、今は一人になった自分を中心に残りの人生を過ごさねばならない。
行く場所があり、会話をする相手がいる環境を自分で探し、作らねばならない。これをやらないシニアは孤独を甘んじなければならなくなる。自分でアクションを取らなければ何も始まらない。それが会社を卒業したシニアの運命である。孤独と戦うのではなく、孤独を友達にして、孤独から離れたり、一緒になったりする事に慣れるしかない。
そんな老後を過ごすには気楽にお喋りができる仲間を見つけるしかない。